2014年2月3日

感想文を紹介します。

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子どもさんの感想文を、学校の先生方々と塩山図書館の司書さんに託されたお母さんの気持ち。お母さんのお手紙と、子どもさんの感想文を確かに、受け取りましたよ。今、岩手県に帰る新幹線の中で、拝読させていただきました。途中、略しながらご紹介します。ご了承ください。
「被災者の心を支えるということ」
(前略)損傷がひどい遺体。復元納棺師の人は、長い時間をかけてとても丁寧に元の顔に戻していくのです。残された人にとって、亡くなった人が一番良い顔をしていれば、少しは楽になると思います。
ぼくも小1の時、事故で父を亡くしました。その時の父の顔は、ぬったあとはあったけれど、苦しんだ顔ではありませんでした。もし、亡くなった人が苦しんだ顔やつらい顔をしていたら、つらかったんだな、苦しかったんだなと思い、残された人が罪悪感さえ覚えると思います。だから、おだやかな顔の方が安心して別れを告げられると思います。そして、困難に直面した時も、その笑顔を思い出してがんばっていけるとぼくは思います。
(中略)東日本大震災は、いろいろな立場で支援してくれる人たちが居ました。笹原さんのように、目立たないところで被災地の人たちの心を支えてくれる人もいました。みんなで協力してがんばっている姿こそ、「絆」という言葉がぴったりだと思います。大好きな父を突然の事故で失ったぼくは、死がどれだけつらいことか、いつも通りの顔で最後のお別れが出来ることで、どれだけ心安らかになれるか、一番よくわかります。
この本を読んで、初めて復元納棺師という仕事を知りました。この仕事は目立たない仕事だけど、大切な人を亡くした人たちの悲しみやつらさをやわらげてあげられる素晴らしい仕事、なくてはならない仕事だとしみじみ思います。ぼくは、将来なりたいものや就きたい仕事はまだ決まっていません。でも、この本を読んで人の役に立つ仕事をやりたいと今強く思っています。
いくつもの賞を受賞している、彼の感想文。ここまで書くのに、小学校六年生の彼は、どんなことを思い、こうして記すことが出来たのでしょう。彼を支えるたくさんの人がいらっしゃることは確かです。彼が書いた感想文も、とても素晴らしい。だけど、もっと感じていただきたいのは、書いている最中の彼の気持ちです。ここを、大切にしてもらえることは、亡くなったお父さんが、きっと嬉しい。と、納棺の時間にあてはめて、彼の感想文と背景を考えると、そこに行き当たります。お母さんのお手紙にありました、全部はご紹介出来ませんが、一部です。「大好きなお父さんを急に失った小学校一年生の頃、母親の私も急にいなくなってしまうのではないかと、学校に行けなくなってしまいました。」と書いてありました。でも、彼の気持ちを誰よりも知っているのは、お母さんだったんだと思います。学校はその親子を支え、受け容れ、「しばらくして、先生方々のおかげで、学校に行けるようになりました。」と文中にありました。すごい、素晴らしいなぁと思いました。今、全国あちらこちらで子どもさん方々が、感想文を書いてくれます。大切な家族を亡くした経験を持つ子どもさん方々も多い。みんな一人一人のことを、本の中に居る亡くなった一人一人が支えてくださっていることを、笹原さんは、とっても嬉しく思います。本の中に居る一人一人に、笹原さんも支えてもらっているから。

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彼の感想文とお母さんのお手紙を、片道2時間掛けて、講演会の会場である塩山図書館まで届けに来てくださった、学校の先生方々です。彼の成長を、みなさんに支えてもらっていること、彼の姿をみて、お空の上に行ったお父さんは、きっととっても嬉しいのではないでしょうか。