2015年4月9日

九相図

以下、吉永みち子さんとお話しをさせていただいた一部です。

「叔母が亡くなった時、口と鼻から体液と血液がいっぱい出て来て、すごい形相をしていたのね。みんなで、毒殺じゃないか、事件じゃないかって、警察に電話した方が良いんじゃないかって話にもなったのね。」

お話から予測される死後変化などをお伝えしました。死後変化が起きると、私の現場でも吉永みち子さんがお話しをしてくださったような、ご遺族の皆さんが同じ心情になる訳です。動揺し、原因を知りたいのは、大切な家族に起こっているから、誰もが当然起こる心情です。吉永みち子さんがお話しして下さった内容から、そうかぁ〜〜と、昔の怨霊話をふっと考えていました。

死後変化は時に、その人のおもかげを無くしてしまうことがあります。腐敗により変化をすると、「人」として見えないこともあります。なので、戻す必要がある訳です。亡くなられた御本人の尊厳と、遺されたご家族のために。

昔は、そのような死後変化を見た人たちのトラウマになるような体験の気持ちが、「怨霊」話につながったかも、死後変化が関係していることもあるのかもしれないな・・・。なんて、考えていました。

九相図の話も、深くお話しをしました。昔から九相図と言う、人が死んでから土に帰るまでを、字の読めない人のために絵に記した掛け軸があるお寺があります。

これがすごい。何がすごいかって、本当の記録だからです。絶対に見て、描いたんだろうなと思わせるほどリアルです。昔の人は、ここまで描いてしまうんだなと思ってしまいました。が、お坊さんがお話ししてくれるので、大丈夫なんですね〜。

昔はその掛け軸を使い、お寺で死生観を学んだのだそうです。

骨が土に帰るまでを、確認したことはありませんが、人が死を迎えて骨になるまでの過程は、ご縁をいただく現場で知りました。

九相図を描いた絵師さんは、きっとお寺に納めていただけるから、拝んでもらえるから、こんなにリアルに描けたのだと思います。私も、私なりに描いてみようかな、と、全く頼まれてないけど、宣承さんのお寺に納めさせていただこうかなと、勝手に考えていた今日でした。m(__)m