2013年4月28日

江刺葬儀社さん講演会

岩手県奥州市江刺区にある、『江刺葬儀社』さんの講演会でした。岩手県に来てからずっと納棺でお世話になっています。私の大変尊敬する岩手県水沢にある葬儀社さん、六年目のご縁をいただく安心堂さんのご紹介でご縁をいただきました。江刺葬儀社さんとは四年目になります、お付き合いをさせていただいています。葬儀終了後にも継続したご遺族の支援を、地域としてされています。こちらの二社さんは、独自のグリーフケアの理念を持ち、地域密着型でご遺族を支えてくれます。私たちは、その地域のチームの一人として、お世話になっています。通常の葬儀と、今は生前予約という『生きているうちから決める葬儀』として、現代は相談が非常に多く、私も納棺の担当をさせていただきながら、葬儀の『儀式』としての全般の胸をお借りしています。葬儀の儀式の前に、神主さんや住職さんに、納棺の時間のご家族の思いを葬儀担当さんに引き継いで、儀式を司って下さる宗教者の方に様々にご相談と、お伝えをさせていただきます。最近は『納棺を桜に』というお問い合わせのお電話が非常に多くなりまして、有難いお話しです。が、お取り引きの無い葬儀社さんには入ることが出来ません。葬儀社さんを決める前にご相談いただければ、ご要望を伺いながらご提案出来ます。今、多くなって来たのは、『葬儀社さんは、何処がいいでしょうか?』というお問い合わせも増えました。どんな葬儀を希望されているのかで、選ぶ先が変わると思います。先ずは、ご相談下さい。こちらの二社の葬儀社さんは、非常に生前予約が多い葬儀社さんです。という、温もりをいっぱいお持ちです。

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会場は、江刺葬儀社さんのホールでした。本当に沢山の皆さまに、お足元の悪い中お越しいただきました。ありがとうございました。

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なんと、復元のモデルに地域の和尚さんがなって下さいました。ありがとうございました。講演会の中で『会場の中にお寺さんはいらっしゃるでしょうか?宗旨・教えの前の、納棺の時間の中にある『あの世』のお話しに触れたいのですが?』と、お話しすると、『いいよ‼』と、言って下さいました。盛り上げ上手な皆さんと一緒に、とても素敵で温かい講演会を過ごさせていただきました。ありがとうございました。そして、年配の皆さんの優れた知恵に触れさせていただいたこと、本当に素敵でした。心から、ありがとうございました。90分講演の中で、『納棺の時間に亡くなった方が私に教えてくれること、『笹原さん、明日生きる保証は誰にも無いんだよ。』ということ。それを毎日意識していると、恨みも妬みも無くなります。明日、生きる保証が無いことを亡くなった方が教えてくれるから、『今日、何をすべきか。』悩みを選択する時には、『誰かの笑顔のために』を選択することとなる。そこには同じところを見ている方との沢山の出逢いがあって、沢山支えてもらって、手をつなぎ合うことを実感します。焦らず、否定せず、我欲も消えて、心つながる感動の時間があります。『無理かなぁ』という悩みを解決してくれる人達がいて、難関をみんなで解決した時、また、つながる意識が深くなる。人ってすごいなぁ。って思える時、亡くなった方が私に教えてくれた『明日、生きる保証は無いよ』が、大切な意識として宝物になり、出逢ってご縁をいただいた故人皆さんが、私の中に生き続けます。『ありがとうございました。』と、お空に手を合わせることが増えた今、自分が生かしてもらっていることにも、感謝します。ありがとうございました‼

いのちの授業でした。

岩手県内にある中学校で、いのちの授業を全校生徒さん約450名の皆さんに向けて、お話しをさせていただきました。

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皆さんの熱い眼差しを受けながら入場しました。

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震災後、沿岸から内陸へ引っ越して来られた子どもさん達もいて、実は講演前に先生方々と綿密な打ち合わせをしていました。 講演終了後に『もっと聞きたかったです!』『自分も大事な家族をなくしたけど、今の気持ちでいいんだ、思い続けていいんだと思って安心しました。』『あっと言う間に90分が経ってしまって、笑ったり泣いたりして、いのちの話を聞いて、いのちを大事にして、時間を大事にして、周りの人達を思って生きようと思いました。』など、沢山の感想を聞かせていただきました。岩手県の子どもさん達も、被災地に指定された場所で生きています。授業の中に復興教育が組み込まれ、様々なことを学んでいます。とても真剣に、そして皆さんが沢山参加してくれて、素晴らしい時間を一緒に過ごさせていただきました。『自分たちの岩手県に起こった震災を考えて、そして日本の動きにつながるように、今の大人の後ろ姿を見て、自分たちがそれぞれに引き継げることを、出来ることを引き継いで欲しい。皆さんが大きくなって、バトンタッチ出来るまで、私もそのうちの一人として頑張ります。』とお話ししました。被災地と呼ばれる岩手県に住んでいると、生活の中に東日本大震災が一緒になって動いています。別々に考えるよりも、みんなとつながって一緒に考えて、行動出来るように努力して、励まし合って生きて行ければと思っています。講演を担当して下さったのは、震災前から陸前高田市で中学校で勤務をされていた先生でした。先生のお話しを伺いながら、当初の陸前高田市を思い出していました。ご縁を下さった板垣さんに、この場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。

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講演の準備、設営、司会などを担当してくれた皆さんと記念写真を。手作りの講演会、とても嬉しかったです。ありがとうございました。心から感謝申し上げます。

2013年4月26日

『いのち』新聞作り

今日は10回目の『いのち』新聞作りでした。大人7人、高校生4人で、本日の新聞作り。いただいた全国からのお手紙をみんなで開けて、大切に拝読させていただきました。ありがとうございました。その中に、仏師の方から小さな手のひらサイズのお地蔵さんが届いて、みんなに大人気でした。

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みんなでいただいたお手紙のお返事を書き、そして記事を書き、

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次号は、来月までにみんなから書いてもらった記事をまとめて伊藤先生と私で仕上げます。色々話し合いながら、多くの記事が出来上がりました。お楽しみにして下さっている方も増え、有難いです。そして、新聞作りの時にいただいたお手紙の封をみんなで開けるので、お返事が遅くなりましてすみませんと、編集部のみんなからの言葉です。ありがとうございました。新聞をご希望の方は、80円切手を同封の上、弊社『いのち新聞』係りまでお手数ですが、郵送でお願い致します。月に一度集まる会ですので、お返事が遅なりますが、80円切手を同封いただいた方に、新聞と一緒にみんなからのメッセージが入ります。首を長くして、お待ち下さい‼よろしくお願い申し上げます。

『怖かった』の意味

大好きだから、感じることがある。大切だから、亡くした意味を知る。『怖かった』と言った、小学生のお孫さんが感じた今までと、そしてこれからには、確実に大好きな『おばあちゃん』がいる。おばあちゃんに触れて泣き、そして大切な思い出を教えてくれる。知らない間に、おばあちゃんのことばかり考えてしまうと、彼女は言った。子どもは、ごまかして話してはいけないと私は思う。真っ直ぐな目に秘められる、その心の中に、『ちゃんと知りたい。大好きな、大切な人のことだから。』子どもさん達は言う。涙には、色んな種類があって、その涙の意味を知る瞬間の度に胸を打つことも多い。『教えてくれて、ありがとう。』納棺の帰りにもらう、子どもさん達からのお手紙が、私の宝物になり、また私の気持ちをつなげてくれた故人が、支えて下さっている気がします。ありがとうが、お互い様になるとき、心がとても温かくなるときだと感じます。振り返ると、お孫さんが言った『怖かった』には、色んな意味が含まれていたんだと思います。『怖い』が『大好き』に変わる瞬間は、何よりもおばあちゃんが安心される時なんだと、そう、感じました。

東京で講習会でした。

昨日は東京で講習会でした。前日入りで、朝8時半から葬儀社さん向けの『感染予防対策と防御』について。お昼13時から、医療の皆さんに向けて『エンゼルケアとグリーフケア』について。夕方18時半からは、納棺についての全般とグリーフケアについて。一日、3つの講習会をさせていただきました。お世話になりました皆様に、心から感謝申し上げます。東京の葬儀社さんのマキノ祭典さん、震災時の多大なるご支援含めて今年で四年目のお付き合いをさせていただいています。マキノ祭典さんの建物の中には、大きな冷蔵庫があり、8名収容出来る安置室があります。安置室の中にはいつも誰か職員さんが居て、亡くなられた方のお世話をしてくれています。東京には、都心の事情がありますが、でも、葬儀社さんがそこを守り、形が変わりつつも亡くなられた方の安心できる場所がありました。故人が安心できる場所は、遺されたご家族も安心できる場所だと、私は思います。四年前に始めて会った職員の女の子がみんなに頼られて納棺に、死後変化の対処に走っていました。とても頼もしく、すごいなぁと感動しました。マキノ祭典さんは、企業としての素晴らしい実績もお持ちです。事業の中には、一人暮らしで『自宅死』や『孤独死』とよばれる方のお見送りの施行も、入っていました。職員の皆さんが家族となり、手厚くお世話されている姿を見て、こちらも心が温かくなりました。また、伺えること、楽しみに致しまして、私自身も研鑽して頑張ります。ありがとうございました。

肩乗り猫

名前は『ポチ子』と決まったようです。まだまだ小さなポチ子ちゃん。

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人の肩に乗るのが好きなようです。(笑)

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落ち着く場所を探して・・・

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やっと落ち着いて、このまま眠ります。バランスを取るのが上手です。

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寝るのは、80歳のじじといっしょ。赤ちゃんだから、よく寝るそうです。ゆっくり、大きくなぁれ〜
名前は『ポチ子』と決まったようです。まだまだ小さなポチ子ちゃん。

むかし話

普段から、色々と『いのち』の関連のむかし話を読むのが好きで、その中で出会った不思議な話があります。納棺業は、色んな宗教、宗旨の勉強をしなければならないのですが、納棺の時間に大切なのは+地域の伝統です。なので、現在の勉強の中での一つとして、むかし話にヒントをもらうこともよくあります。『お⁉』と、出会ってからずっと調べていたむかし話があります。むかし、運慶さんという有名な仏師がいました。仏像を彫る職人さんのことです。運慶さんが、亡くなった時の話に面白い記述がありました。運慶さんが、亡くなって、三途の川を渡り、そして運慶さんが気が付くと目の前に大きな閻魔大王が居たそうです。閻魔大王は運慶さんに言いました。『最近、地獄に来る人が大変多くなった。お前は仏師だから、私の姿を彫り、人々にその話をするなら生き返らせてやろう。』そして運慶さんが、この世に帰って来て、目を覚まし、直ぐに閻魔大王の姿を彫ったと。その閻魔大王像が関西で祀られている。と、知りました。はて?私は亡くなられた方の専門職。閻魔大王に会う宗派の教えでは、7日ごとに七回の仏様に会う、49日経って極楽か地獄か決まると、覚えていました。ん、閻魔大王に会うのは、7日ごとの五回目。35日?35日⁉ドライアイスの無い時代で、35日も体が持つのかな?うーむ。完全に死を迎えていない仮死状態⁇でも、死んでと、書いてあったから、腐敗はしなかったのかな?と、色々と考えて過ごしていました。昨日、秋田のお坊さんが始めましてと、遊びに寄って下さって、伺ってみました。『どうして35日も死を迎えて体が持ったのでしょうか?何か、御釈迦様の教えで答えはないものでしょうか?』すると、驚くべき答えが‼『一つには、極楽か地獄かすでに決まっている人の場合には、49日を待たずして3日〜7日で決まる人も居るという文献がある。』と。‼‼‼‼それなら納得。腐敗の前に戻って来れる可能性はあります。『ちなみに、突然閻魔大王に会ったとしたら、地獄行き決定してます。』わぁ!やだ‼そんなこと‼と言ったら、『南無阿弥陀仏』と唱えると大丈夫です。と。あぁ、良かったです〜‼と、ホッとして(笑)ちなみに、お坊さんにより、様々な解釈があるので、是非近くのお寺さんに教えてもらってくださいね、とのことでした。生きているうちに、色んなことを、知恵を教えてもらえます。ちなみに、運慶さんのお話に似たむかし話として『地獄めぐり』のお話を教えてもらいました。他に『地獄の暴れもの』というむかし話もあります。私は真宗で育ちましたので、地獄はありません‼でもね、生きていること自体が、そんな時もあります。この世には、極楽もあれば地獄もある。自分次第なのかしら?頑張ります。m(_ _)m

子ども夢ハウスおおつちで募集します

中古でも大丈夫です、ギター、マンドリン、ウクレレ、絵本、児童文学書。以下、新品だと助かります。100㎝〜160㎝の子ども用の夏・冬・上下のトレーナー、ジャージ、Tシャツも募集します。下着は募集していません。子ども用の靴、16㎝〜24㎝までの男女共の靴、出来れば新品だと助かります。子ども夢ハウスの敷地内の外遊びで洋服が泥だらけになることが増えました。夏に水遊びが始まります。大きめのプールがあれば嬉しいです。子どもたちから希望が出ました。子ども夢ハウスにあつまる子どもたちが、音楽に今、大変興味を持ち始めました。同時に、ギター、ウクレレ、マンドリンの楽器を子どもたちに教えて下さる方も募集します。現地に入られる時は、大槌町でボランティア保険に加入していただいてから活動にご参加いただけます様、宜しくお願い致します。募集物の送り先です。二ヶ所記載します。仕分ける必要のある箱の場合には、岩手県北上市上江釣子18ー17ー5株式会社桜内、『子ども夢ハウスおおつち』宛てまでお願いします。ダンボールを開けてすぐ使えるものに関しては、岩手県上閉伊郡大槌町安渡2丁目250番地16『子ども夢ハウスおおつち』まで、直接宅急便でお願いします。引き続き寄付金をお願いしています。ゆうちょ口座番号 01300ー4ー102234口座名称 夢のみずうみ村夢ハウス おおつち基金 口座名称(カナ)ユメノミズウミムラ ユメハウスオオツチキキン銀行からの場合 銀行名 ゆうちょ銀行 支店名 一三九店(イチサンキュウテン) 口座番号 0102234 口座名称 夢のみずうみ村夢ハウス おおつち基金まで、宜しくお願いします。沢山のお問い合わせ、本当にありがとうございました。子どもさんたちは、それぞれに体を動かすことを中心に、思い思いに過ごしています。小学校低学年の子どもさんが、外で一生懸命水をまいていました。『一生懸命だね?』と声を掛けると、『虹が出ないの。』と、ちょっと泣きそう。『虹を出したいの?』と、聞くと『うん、お父さんに会えるかもしれないから。』と。被災して亡くなったお父さんを思い、虹を出すことに意味を持っていました。なかなか頑張っても、虹は出ません。『じゃ、私、一生懸命虹のことを調べてくるから、待っててね。』と約束。なんと、今日は事務所に『プラネタリウム』で働いていた方が突然見えて、色々教えてもらいました。いやぁ、こんな偶然って、あるのかな。いやいや、きっとお空の上のお父さんが、我が子の願いのために、連れて来て下さったのかしら?と、思っていました。お空の上のお父さん、しかと、受け止めましたよ‼それから、子どもさんたちは、お互いに声を掛け合って、私達が片付けをしていると手伝ってくれます。『みんな、手伝ってよ!私達の夢ハウスの、家のために、やってくれてるんだから‼』被災して亡くなったおばあちゃんが遺してくれた助け合う気持ち、この子たちがちゃんと引き継いでくれています。子どもさんたちは、思い出して泣くこともある。思い出から笑うこともある。思い出して、頑張れることもある。思い出に支えられているのも、事実です。皆様の、温かい応援、ありがとうございます。

2013年4月21日

曹洞宗・桂林寺さん講演

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岩手県大迫にある、民族芸能『早池峰神楽』の本拠地、曹洞宗桂林寺さんの講演でした。

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檀家さんの皆さんと、色々お話しをさせていただく時間もあり、お年寄りから沢山の知恵をいただきました。地域を守る方々にとって、お寺の行事は大変大切で、そして楽しみの一つでもあるのだと伺いました。『生きているとね、いろんなことがあるよね。』人生の中にある、様々な出来事と向き合い、一緒に生きて来られた先人の知恵と実績は、本当にすごいなぁと思いました。現場からお伝えさせていただく『いのち』のお話しは、お一人お一人の心の中でまた、輝かせてもらえるのだと、今日は教えていただきました。『また、会いたいね。』と、皆さんに言っていただきながら握手をしていただいた時間は、とっても温かくて癒されました。本当にありがとうございました。

子ども夢ハウスおおつち

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『防波堤は、あの時のまま、崩壊された状態』と、家族がまだ見付からない方々がお話ししてくれます。いつも浜に行くのは、一人で手を合わせているから。と、教えてくれました。

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現在の沿岸部の様子です。

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『どこへ行ったのかな?』『どうしてしんでしまったのかな?』大人が思うこと、子どもも、もちろん同じことを思っています。

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子どもさん達は、この日は12人集まりました。女の子、男の子、赤ちゃん。

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帰り際、藤原先生に『帰りたくない』と、泣き出す小さな子どもさん達。大事な、大切な家族を亡くして、目一杯夢ハウスで自分のお話しをしていました。とっても大事に育てられているんです。親御さん、祖父母の皆さんから、今、藤原先生は深い相談を受けています。だって、悲しいのは、大人も一緒ですもの。子どもさん達は、こうしてね、亡くした家族のお話をのびのびと、夢ハウスでしています。『子ども夢ハウスは、基本ゲームは禁止。でも、頑張ったら時々良い。』と言うルールに、藤原先生の『昨日、一生懸命頑張ったから、今日は、ゲームしてもいいぞ〜‼』の言葉に、子どもさん達は『やった〜‼』と大合唱で喜びつつも、昨日まで頑張った土の掘り起こしを『やっぱりゲームはやらないよ〜。今日も昨日と同じの土掘るのをろうよ〜‼』と、藤原先生や、夢ハウスの吉山くんの手を引っ張って、子どもさん達は自分の意志で、言ってみせたりもします。

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藤原先生が準備してくれた電子ピアノは、子どもさん達に大人気です。『うまいね〜‼』と、私が言うと、『違うよ〜(笑)ピアノが勝手に弾いてくれるボタンがあったの(笑)』と。どのタイミングでも、亡くした家族の話しは出ます。もちろん、公開出来ない話しも沢山あるけれど、本当に子どもさん等にとって、育てている養育者にとって、子ども夢ハウスもまた、やっぱり必要とされている存在なんだなぁと、思いました。とにかく毎日、子どもさん達の数かどんどん増えて、大きなお家が小さく感じる時間でした。どうやって今を生きて行くか、藤原先生と子どもさん等の真剣な話の時間は、とても貴重な時間だと思いました。そして吉山くんの人柄は、本当にすごいと思います。誠実でまっすぐなその人柄は、地域の皆さんと一つになっていました。子ども夢ハウスは、そういう真剣な夢ハウスの取り組みの中で、地域の皆さんと共に、どの地域からも来てもらえる様に、子どもさん達をお待ちしています。『子ども夢ハウス』の活動がずっとずっと続きますように、是非、皆様の温かいご寄付も宜しくお願い致します。ご依頼いただいた私が伺わせていただく講演で、企画して下さる主催者様の許可をいただいて、子ども夢ハウスの活動募金箱を持参致します。会場でも、是非宜しくお願い致します。

新しい家族が増えました。

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二週間前、中学生から連絡をもらい、よく聞くと捨て猫がいました。飼い主さんが居れば、きっと心配して探しているだろうねと、交番の警察官と保健センターと話しながら、『飼い主が居なければ引き取ります。』と、我が家にやって来ました。とっても可愛い子猫です。

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この子、障害があって右目が見えません。『障害を持ってるよ、本当に大丈夫?たぶん、障害があるから飼えなかったのかもしれないね、前の飼い主さん。』と、保健センターの方が淋しそうに言っていました。『大丈夫ですよ。』と、話しをました。障害を持っているからと、捨てる人も居れば、中学生の子からの縁で、この家の子になりました。右耳も、少し聞こえにくいみたい。

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今は、ストーブの前がお気に入り。目が見えないので、よく物にぶつかります。ひと気が無くなると、大きな声で鳴きます。目の前に顔を出してあげないと、よく見えないみたい。顔を近付けると、甘えた声に変わります。今日、じじに電話したら『猫が一人で留守番してるから早く帰らないと』と、急いでいる様でした(笑)

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まだ体が小さくて、産毛も生え変わらないほどの可愛らしさです。名前はまだ決まっていません。

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三郎が居なくなって、三週間近く経ちます。近所の噂では、お年寄りの家に泊まり込んで、可愛がられているらしい。三郎らしいと言えば、三郎らしいと思います。(笑)三郎が居なくなって、みんな落ち込んでいたので、三郎を待ちながら、小さな猫ちゃんも家族になって、何だか賑やかになりました。

2013年4月17日

福島県 2

翌日の朝は、『小高から避難して三年目、節目に思うこと〜今 ここに生きる〜』お願いをして、講演に参加させていただきました。講演をされたのは、僧侶の方でした。相馬藩の菩提寺、海岸から4kmの所にあるお寺で、小高地区も海岸にある町は壊滅だったそうです。原発からすぐ近いお寺さんで、町の住民の方々は全員、現在も仮設住宅に住んでいるそうです。住職には、小さなお子さんが四人居て、原発に詳しかった住職は、奥さんと子どもさんたちを全員すぐに福井県に避難させたそうです。毎日福井県から福島県に通いながら、檀家さんを探して各地を回ったそうです。一年以上過ぎた時、『墓参りがしたい。寺に行きたい。』と言われるお年寄りが増え、『お盆にもお参りが出来なくて辛い。』との声が多くなり、県庁に問い合わせて許可をもらい、震災後に一人でやっていたお寺の掃除にお誘いすると、みんな喜んで参加してくれて、今では放射能の問題もまだまだあるので、月に二回はお寺の掃除の日を決め、集まる会を続けているそうです。檀家さんはとてもイキイキとお掃除をしてくれて、住職はその姿を写真に納め、今はバラバラになっているご家族に、この表情のご本人方々の写真をいつか見せて差し上げたいと、おっしゃっていました。住職と家族もまた、離れ離れだったそうで、五歳の息子さんが『福島県に帰りたいです。』と絵馬に書いた願い事を見て、住職は奥さんと号泣されたそうです。今年に入り、福島県内の放射線量の低い所に家族を連れて帰り、今はそこから通行許可証を持って、お寺に通われているそうです。時が立ち、もう一つのお寺では、茶筒と同じ大きさの大きなネズミが大量発生していて、来週はその対処に通行許可証を持って、また山寺に入られるそうです。お寺は、10万ベクレル以上汚染されているそうです。1kgの土から1ベクレルは1秒間に放射線量を1発出している計算で、8000ベクレルは、1秒間に1kgの土から8000発出しているということ。10万ベクレルは、私には想像がつきませんでした。福島県は、放射線量の非常に高い所と非常に低い所があります。福島県の人は、そこを上手に知り、子ども達に教えて生きていらっしゃいます。とても詳しい方が沢山いらして、いつも色々教えていただきます。これからの活動は、大人になる子ども達の為に、自分の目で見て、自分で判断してみんなで進んで生きて行くと、おっしゃっていました。去年のお盆には、通行許可証を県庁に申請したお檀家さんが沢山集まられて、本堂には人が入り切らないほどだったと、おっしゃっていました。ご住職のお話はとても印象に残る事が多く、毎回福島県に伺う度に、沢山教えていただきます。岩手県にも、沢山福島県から引っ越して来られた親子がいらして、納棺の時間にも、福島県の子ども達に会います。疎開した先で親を亡くす子ども達に、私は納棺の現場で会う訳です。ただ『知らない』と済ますのではなく、知ろうとする気持ちで向き合わせていただくこと、子ども達の今を、大人の私たちがどう、未来につなぐのか。様々なそういう課題に、今、私は直面しています。

曹洞宗福島県宗務所護持会定例総会

福島県に講演に伺いました。とてもお天気が良く、なんと桜が満開でした。
会場は、新幹線から降りて少し山の方に走った所でした。福島県沿岸部地域の、広いエリアの皆さんがお集まりでした。講演の内容は、納棺の現場での、お別れのお話しが中心でした。福島県に伺った講演を、『今回で三度目の講演を聞かせていただきました。』と、お話しして下さった僧侶の方が何人もいらっしゃいました。ご縁に感謝致します。福島県沿岸部は、現在も放射能の問題を抱えていました。今回もまた、沢山のことを教えていただきました。福島県沿岸部の津波で、お孫さんを亡くされた方々のお話を伺いました。とても悲しいお話しでした。『二年経っても、気持ちは変わらないもんだよね。』涙には、今日まで過ごして来られたお気持ちが、沢山込められていました。おじいちゃん方々を支えてくれているのは、地域の若者なんだそうです。高校時代には、本当にやんちゃだった子達が、町の為に立ち上がってくれたと、伺いました。『血はつながらないけど、孫だよ。』そう、おっしゃっていました。高校生が北海道からアルバイトしたお金を貯めて来たと、ボランティアに精を出してくれたそうです。『また来ます。』と言ってくれた言葉を残し、彼女は帰ったと。その後ろ姿を見て、号泣したそうです。心が込められた沢山のお話を伺いながら、また、深く教えていただきました。ありがとうございました。また、皆さんに会いたい。そう思っていました。

2013年4月15日

岩手県に帰って来ました。

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名古屋は、桜が満開でした。川面には、舞った桜の花びらが浮いていて、とっても綺麗でした。観光案内をしていた人力車の男の子が、『川面に美しく浮いている今の桜は綺麗ですが、来週になると茶色くなって見れたもんじゃありません。(笑)』と、観光客を笑わせていました。素晴らしいトークだった。(笑)

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川っぷちに、何やら箱のような物が・・・覗いて見ると、

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鳥と亀がいました。可愛いかった〜。岩手県はまだ、桜は咲きません。納棺の時間には、『一緒に桜を見に行こう』と、約束していたというご遺族が多くいらっしゃいます。故人がお棺に安置された後、棺という字は『柩』に変わります。まだ安置されていない状態の空の時は、『棺』と呼びます。ま、分かりやすく『棺』を使うことがよくありますが。棺に安置された後、お顔回りの飾り付けを故人の雰囲気に合わせて、シックだったり、華やかだったり、ご家族とお話ししながら行い、最後に桜の花を飾り付けます。『一足早いね。とっても綺麗ね。』ご家族が故人に話し掛けます。先日の納棺で、『家を30件持っている』という、高齢の方の納棺に伺いました。ご家族の希望として、『家を全部棺に入れたい』と。お話を伺いながら、最終紙に書いて、お柩に入れていただきました。『お金持ちだったんですよ。』と、ご家族が教えてくれました。『一生懸命、働かれたんですね。』と、答えるとご家族『認知症だったんです。自分では、そのつもりだったみたい。最後にみんなで過ごした時間は、良い時間でした。』と、お話しして下さいました。『桜がとっても好きだったんです。』そう、教えていただいたので、造花ですが、桜の花を皆さんで入れていただきました。桜の花を見ると、納棺の時間にご縁をいただいた沢山の、一件一件のお家を思い出します。皆さん、どうしてるかなぁ、と、思っていました。あ、家と言うと沢山お問い合わせいただいた、我が家のじじの部屋をノックする22時の方の件ですが、まだ不明です。けれど、22時ちょっきりに、写真を撮ってみました。

2013年4月14日

日総研さん、名古屋セミナー

今日から新しい、ステップアップ講座のスタートです。毎回思うことですが、講習会の中で、現場の中にある様々なことを言葉に変えての伝え方が難しいと感じながら、どんな風に言葉にすることで、現場の雰囲気を伝える事が出来るか、毎回、考えます。もっと知りたいと言う皆さんの言葉の中に、講習会に来てくださった皆さんが、本気で現場で抱える悩みがあること、聞かせてもらうたびに、すごい人たちだなぁ、と感動します。私よりもずっと年上のみなさんが、積極的に受講して下さって、そしてまた、現場の事を擦り合わせながら、ご一緒に考えさせていただきます。講習会は、自分自身も多いに成長させてもらえる現場だと思います。もっと研鑽して、頑張って行きたいと、今日はまた強く思いました。東京は、お申し込みが、100名を超えたそうです。また、皆さんにお会いできること、楽しみに致しております。ありがとうございました。明日、名古屋から岩手県に帰ります。明後日は、福島県に講演に伺います。

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ユタと不思議な仲間たち

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生きていれば当然なのでしょうが、悩み事がずっと多かったここ最近。いい事も、そうでもないことも、本当に色々あります。今日、自分が大好きな、ユタと不思議な仲間たちを、観に行きました。東日本大震災後に、被災地ツアーを子どもさん達のためにしてくれた、劇団四季さんのその時の演目が『ユタと不思議な仲間たち』です。あっと言う間の公演時間の中で、『やっぱりプロってすごいなぁ』と、刺激も大きく受けました。色んな事をゆっくり思い出しながら、涙が止まらない時間もありました。また、観に行きたいなと、思いました。

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心を躍動させてくれる、ミュージカルの凄さは、今日の今からの生きる勇気をもらえた気がします。元気をいっぱいもらいました。ありがとうございました‼*\(^o^)/*

子ども夢ハウスおおつち



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現在の岩手県の沿岸、大槌町の様子です。

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被災地の子ども達と話すことも多くなった。元々ご縁のあった子どもさん達は、夢ハウスが出来るのをずっと待っていてくれた。二ヶ月前、中学生の子どもさん達が言った。『じつは、いつも震災のあの日の事を考えている。みんながどう考えるのか、本当は、話し合ってみたい。』『自分達に今出来ることは、一人一人、友達を増やすこと。』『悲しくなる時がある。でも、泣く場所が無い。』『学校の先生には、いっぱい甘えられる。きっと、私達の事をとても考えてくれていると思う。』『先生、いつも守ってくれて、ありがとう』と、言ってくれたと、現地の学校の先生が教えてくれた。家族を亡くすことは、一人一人の人生を考えていかなければならないんですよね。と、話し合ったこともありました。『自分が何か出来る居場所が欲しい。』『宿題、一緒にやろうよ‼』など、子どもたちの意見もみんな色々です。私の仕事をみんな知っているので、話し掛けてくれる内容は『亡くしたご家族のお話し』です。みんなの生活の中に起こった、抱えきれないほどの喪失の重複は、これからどう、自分の生活の基盤を作っていくのか、今は、一人一人の立ち位置により、復興の考え方が違って当たり前の時間の流れであるように感じます。福島県は、地震・津波・原発と三度の被害にあっているのだと現地で教えてもらい、今の沿岸では、2時46分の毎月11日のサイレンが鳴った後、津波到達時刻まで、黙祷を続ける方が、私の知っている人は本当に多い。『家族を亡くしたのは、津波が来た時間なんだ。』と、お話をしてくれます。

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字は、藤原さんのご配慮で、私が書かせていただきました。待ちに待った、子ども夢ハウスの字を書かせていただく時間でした。みんなの顔が浮かんで来て、今までの様々な出会いが思い出されて、胸がいっぱいになり、涙が出そうなほど、嬉しかったです。ブログでは書けない、色んな事と向き合って来た現在まで、本当にこの日が夢のような日でした。

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思いを、一字一字に込める時間でした。

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早速遊びに来た子どもさん達です。

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藤原さんは、リハビリの専門職です。子ども夢ハウスは、何故、藤原さんのお力が必要だったかというと、傷付いた心にも、復活していくための時間のなかで、やっぱり心のリハビリも必要だからです。元々、児童養護施設で務められていたご経験もあり、私自身もとても勉強させていただいています。藤原さんとお会いするまでの、ここまでの道のりは、実は本当に大変な時間でした。山あり谷あり、子どもさん達からの言葉を、気持を、思いを、どう形にするか。何でも、人生は思った通りに行くものではありません。そういう時間を過ごす自分の人生の中で、また沢山の学びがありました。子ども夢ハウスおおつちは、現地の皆さんから沢山応援してもらえて、メールも電話も、今、沢山いただきます。母性も父性もある、温もりいっぱいの藤原さんをお父さんとして、みんなで育む子ども夢ハウスおおつち。これからも、応援宜しくお願いします。寄付も同時受け付け中です。m(_ _)m以前にプロフェッショナルでも特集されていらっしゃった藤原さん、4月14日のNHK『サキどり』と言う番組で、藤原さんの特集番組があります。是非、ご覧ください。