2017年3月24日

お知らせ

〈るんびにぃ美術館〉
命は創造をやめない
〜震災を超えて生まれるものたち〜

岩手県花巻市星ヶ丘1-21-29
後援・岩手県教育委員会他

1月12日〜3月17日まで。




来場者数が多く好評につき、約1ヶ月、会期が延長されています。引き続き、「おもかげ復元師の震災絵日記」からパネルを一部、展示しています。

お時間がありましたら是非、足をお運びくださいませ。

マンツーマンセミナー

香川県から、一ヶ月間のマンツーマンセミナーにお越しになり、昨日終えました。

毎日、勉強と特訓の連続でしたが、通常専門として多く現場で求められる止血、体液止めなどのイレギュラー処置、死後変化を起こさないための知識と安置、表情を戻すための作るのではなく戻すという理論と実践、体の仕組みや様々に専門的なお勉強を終えました。

加えて、「死」という存在がある現場での暗黙のルール、日本の文化として存在し現場で大切にされているしきたりや風習などを含めて、コミニュケーションの基本を習得されました。

項目は、たくさんありましたが、最初は全然出来なかった一つ一つも、実践で出来るようになりました。本当に、よくここまで頑張って、特訓も最後までやり遂げました。

色々な出会いの度に、力を注ぎたくなることと向き合うので、多少目的が揺れ、遠回りしながら又、目的に戻ります。その遠回りが、その人の素敵さを育ててくれて、目的にただ戻るのではなく、遠回りの中で人の思いに触れて色んなことを得て、スタートに戻るのだと思います。

マンツーマンセミナーは、そういうお一人おひとりとの出会いの場なのかもしれません。

一ヶ月間、大変お疲れさまでした。「帰りたくない」と、号泣しながら帰られましたが、残される方もなかなか寂しいものです。現場が立て込み、最後は弊社の職員全員に会ってのお別れは叶いませんでしたが、そういうお仕事なので、ご理解いただいていました。新たな門出を祝って。又、お待ちしています。

追伸、
マンツーマンセミナーは、コースに分かれていて選んでいただきます。学びに来られる方に合わせて、カリキュラムを組みます。初日に私と面談をさせていただきますので、不安なところはそこで伺っております。

現在、大変混み合っていますので、メールにて詳細はお問い合わせくださいませ。私も納棺現場、緊急出動現場、遺族訪問、生前予約、講演、学校のいのちの授業、原稿、いのち新聞の活動などの仕事を抱えていますので、日程調整のご相談については、ご了承いただけると助かります。

岩手県はゴールデンウィーク頃に向けて、桜が咲きます。春の訪れを感じながら、マンツーマンセミナーを受講される、皆さまのお越しをお待ち致しております。


名古屋にて。

18日、名古屋に伺いました。当日の岩手県北上市の気温は、8℃で風があると寒さを感じました。名古屋の気温は、17℃で梅が満開、桜の花が色付き始めた話が出ています。

真宗大谷派名古屋教区22組同朋大会、200名の僧侶、坊守さん(お寺の奥さま)、門徒さま皆さまに、80分の講演をさせていただきました。

大切な人とお別れをするとき・・・。多くのお別れにご縁をいただき、私もご遺族お一人おひとりから様々なことを教えていただいて、今に至ります。出会うことは、想い出を積み重ねること。そういうことなのかもしれません。

私のご先祖さんの話しも、少しさせていただきました。

小さな頃から聞いて育った、父方の曽祖父(ひいおじいちゃん)。北海道の鰊で栄えた鰊御殿で有名な沿岸部の一つの町の村長でしたが、潮の影響で急に鰊がとれなくなり、町の人たちは急に生活が出来なくなりました。それはすさまじく、悲惨な光景だったと聞きました。

村長だったひいおじいちゃんが一番最初にしたことは、地元のお寺を守ること。村長は開拓と繁栄を、お寺は人々の生活と心を守ること、当時お寺さんと二人三脚だったのだと、私は聞いて育ちました。

母方の先祖は山伏、昔のお坊さんです。山伏が1人いると村が栄えたそうで、生活の基盤の土木工事、食べて行くための農業、薬草を煎じて病から救う薬学、人を慰める芸事も踊りや笛や太鼓に、様々な知識に長けていたと。本業はお坊さんなので、飢餓で苦しんだ時代には、飢えで野垂れ死なれた遺体を川で洗い、むしろを掛けて病気が感染しないように、お経を上げて焼いた(火葬)と聞いて育ちました。

子孫である私が今、こうして生きていて。成人してから、「あなたのひいおじいさんに」「あなたの先祖さんに」助けてもらったのだと声を掛けられることがあるということです。

知らない人から声を掛けられ、当時の話を昔話の中で聞くご縁。人を介して会ったことのないご先祖さんに、会えた気がする不思議な時間に巡り合っています。

人の魂がどうなるのかは、私には分かりませんが、人ひとりが起こした行動や思いは、時を経て巡るものだと、教えられます。

では自分はどうなのか。ご先祖さんのように、子孫に顔向けできるような、お手本になれるような、そんな生き方をしたいと思うのは、自然なことなのかもしれません。

自分に自信のない時は、「ご先祖さんの遺伝子に恥じないように」。と、遺伝子が、御守りになっています。

そのような内容で、お話しをさせていただきましたが、何せお寺さんに通われている高齢の皆さんは、普段の納棺現場もそうですが、勉強熱心なので色々な知識をお持ちです。ペーペーの私が、高齢者の前でお話しをすることは、実はとても大変なことなのです。が、みなさん熱心に聞いてくださっていました。

みなさんの温かい雰囲気に包まれて終えた、講演でした。沢山お声も掛けて頂いて、本当にお世話になりました。自分の人生を振り返る、ステキなきっかけをいただきました。ありがとうございました。

2017年3月15日

子ども夢ハウスおおつち

3月20日、

NHKスペシャルで放送決定!!

是非、ご覧ください!!

震災、写真展・パネル展

多くの皆さまにご支援いただき、ご来場いただきました。ありがとうございました。

おかげさまで、11日、12日の二日間で述べ、300名弱の方々にご来場いただきました。

昨年まではマイクを使って、いのち新聞のメンバーと対談形式で話す時間が数回あったパネル展。対談も人気でしたが、

今年は、対談用にみんなで準備したマイクも使うことなく、

会場内で声を掛けていただくことが多かったため、一組ずつ一緒に歩きながら、写真の一枚一枚について、ご説明させていただき、皆さんの体験や思いを伺わせていただくという時間が多くありました。

写真やパネルを見終わった皆さんと、懇談テーブルで、ゆっくりお話しさせていただいた時間も、多くありました。

これまでとは少し違う、深まったお話が皆さんと出来たのも、

今回は初めて岩手県警察本部から、特別に70枚のお写真をお借り出来たことに、とても意味があったねと、いのち新聞のみんなと話していました。

実は二日間でのべ10名の警察官の皆さんが、東日本大震災のときに警察管轄の安置所で検視をしてくださった刑事さん(震災のことは、いつも多くを語られません)の采配で、当直明けだったり、お休みを利用して、会場の設置と撤収のお手伝いをしていただきました。

警察本部でも貸し出しにご協力いただいたのは、震災を経験され、ずっと被災地で御尽力いただいた、警察幹部の方でした。





「忘れない」

という言葉には、

「思い出す」という作業が相互の関係になっています。

「思い出す」作業の中には、一人ひとりの価値や、感性などの思いがあります。

いのち新聞が開催させていただいた今回の会場内では、

「弱みを見せて、良い場所なんだね。」

多くの皆さんに、声を掛けていただいたのが、印象的でした。

「弱み」と「強さ」の関係性・・・。弱さを知った人は、守るべきものがあることを見付けますから、きっと比例するのかな?皆さんと色々お話しして、私たちいのち新聞が、少しでも皆さんのお役に立てたこと、嬉しいなと、皆さん素敵だなぁと思いました。




会場にお越しいただいた方々の言葉です。

「被災者の友人と、今日は来ました。友人が、どんな光景を見て、どのくらいの悲しみの深さを持っているのか知りたかった。全部は分からないけど、来て良かった。もっと仲良くなれると思う。おかげさまでした。」お隣で、それを聞いたご友人が「ありがとう」と何度も涙を拭って泣いておられました。

「お父さんが、警察官です。震災のとき、ずっとお家に居なかったし、帰って来ても元気がなかったから、心配していました。でも、今日はお父さんが、どんなことをしていたのか、よく分かったから、これからもお父さんを応援します。」小学生の子でした。お母さんは、ずっと写真展を見て、泣きっぱなしでした。お母さんが声を掛けて、親子で写真展の会場にお出でいただいたとのこと。素敵な親子でした。

などなど、皆さんと沢山お話しさせていただきました。

沿岸各地から、多くのメッセージもいただき、貼り出しました。会場にお越しいただいた被災者の皆さんが、沿岸からお越しいただいた皆さんも、メッセージを書いて、貼り付けてくれました。

夢であって欲しい・・・。と願うことは、悲しみの中にいつも存在しています。現実に起きたことを、自分の中にどのように組み込めば良いのか・・・。みんな、悩みます。

警察管轄の安置所で、被災者の皆さんが感じたことを、これまで多く聞き取りをして来て、

警察本部からお借りした写真と、震災絵日記のパネルを並べたのには、

あの時の安置所の中の、人の温もりの部分を再現したかったという理由も、実はありました。多くの皆さんにメッセージを貼り付けてもらったことで、みんなで共有出来たと思います。

今年は七回忌。法要がある年は、拝んでもらえるからなのか少し落ち着いている感じ。でも、今年は雪が降り、余震も続いたから、またあの時の記憶が、怖さと一緒に思い出された。2時46分のサイレンは、これまでのことが蘇り涙が止まらなかった。

今年の命日に、多くの皆さんが共通してお話ししてくれた内容でした。

今年は小学生や中学生、高校生の来場者も多かったこと、次の世代の皆さんも知ろうとしてくれていることに、私たちも励まされました。

多くの皆さんのお力をいただき、無事に終えることが出来ました。本当に、ありがとうございました。



写真展、おまけ話し

〜おまけ〜
来場者数は、残った紙コップを数えようということで、会議で話していました。涙を流すとき、人は頭の中で色々考えるから、甘い飲み物が良いだろうか?いのち新聞のみんなで、そんな話し合いをしていました。

紙コップは400個、用意しました。

1日目を無事に終えて家に帰ると、我が家のじいちゃん。

じじ「おれ、あんな小さな紙コップを見たのは初めてだったのさ!」

私「うん。大きすぎると、飲むのも大変かなって、小さいのにしたんだよ。」

じじ「おれ、あんまりちっちゃくて可愛い紙コップだったから、3つもらって来ちゃった!」

私「なにー⁉︎紙コップで来場者数を数えてたのに!」

じじ「じじがもらった紙コップは、カウントしないって言ってたよ(笑)テヘッ。」

1日目は、中学生の皆さんがお手伝いをしてくれていました。中学生、やんちゃなじいちゃんの相手もしてくれて、臨機応変な対応が出来て、優秀だなぁ〜☆彡と、感動した笹原さんでした。

じじの感想です。
「おれ、二日間会場に行ったけどね、1日目と2日目で感じたことは、少し違ったよ。1日目は、震災のことを感じた。2日目は個人的に感じたことを考えた。

じじみたいなさ、普段外に出ない、頑固で自分の考えを曲げないタイプの年寄りはさ、やっぱりさ、警察本部から特別に借りた写真が見たかったんだよね。それで、自分で感じて考えたい。普段は絶対にお目にかかれないでしょ。警察本部からなんて、絶対に借りれないんだもの。

おれね、行って良かったよ。冥土の土産(感動した時のじじの口ぐせ)をもらった感じ。おれが死んだら、あっちの世界にいるみんなに話してあげようと思うのさ。いつだって、話題を持ってないと人とつながれないものね。」

じじの目から、キラキラしたものが流れていました。

「だけどよ、こっちから見たらあの世ってよ、あの世からこっち見たら、こっちがあの世なのか?」

お目々キラキラ、じいちゃんの問いは毎日こんな感じで続きます(笑)

どんど晴れ。


2017年3月13日

綜合ユニコムさん東京セミナー

弊社で行われる専門技術育成コースの、葬儀社担当者・納棺スタッフのためのコースからピックアップした内容で構成されている、毎年春の3月と秋の9月、年に2回行われる、綜合ユニコムさん主催のセミナーです。



3月9日は【ご遺族参加型】納棺の手順とポイント(第19回)

3月10日は【状況別ご遺体処置】と【死化粧】のポイント(第16回)


が全国各地からご参加いただいて、東京の会場で行われました。

毎回テキストを更新するページがあるので、新しい情報更新のため受講される方も居られ、社員の皆さんが交代で受講される会社もあります。又、皆さんの現場からの質問も多くいただいて、回答しながら、お伝えしていきました。

「あっという間だった!!」

と今回も、声が上がっていました。

民営火葬場の職員の方の受講も、行政の方の受講も増えていて、

いま、全国各地の地域で起こっていること、業種として求められることの内容が深く、私も知ることが出来ました。

何より、火葬場(かそうじょう)の職員の方の、小さな骨を残すテクニックを聞いて、すごい職人魂だなぁと、うなるほど感動していました。

「犬も猫も、残せます。インコも残せます(これがすごいこと!)だけど、赤ちゃんの骨は柔らかいから、実は本当に難しい。

「出来る限り、残すから」

と火葬前は話しています。結果少し焼けてしまうけど、こちらも骨を必死で残したとき、

「初めて親になったんだ」

と窯に入る前に話してくれた赤ちゃんの両親が、涙を流して「ありがとう」と言ってくれた時、目の前の両親の愛おしい子の骨を、もっときれいに残せるようになりたいと思いながら、研鑽して今に至ります。」

私も地元の火葬場のおじさん方を、最期の切ない今を見守ってくれる人たちだから、とても頼りにしていて、尊敬もしています。今の現場のことを、お寺さんに相談することもあり、「火葬場に委ねよう」そう言えて、心からそう思える火葬場のおじさん方は、プロフェッショナルで、頼もしい地域の皆さんです。ご遺族が、火葬場でのことを色々教えてくれから、尚更すごいなと、いつも感動しながら思います。

参加型納棺と、
特殊遺体復元納棺。

二日間の講習。どのように「死」を迎えたのか、からその方がどのように何を大切に生きていたのかを見てもらえるきっかけを、私も現場で納棺というお手伝いを続け、研鑽して行きたいと思いながら、セミナーにご参加ただいた皆さんのご活躍をお祈りしながら、お見送りしました。

お疲れ様でした。

2017年3月6日

写真展・パネル展準備中!!

岩手県警察本部からお借りした、70枚の写真を、いのち新聞編集部で集まり、11日と12日に向けて、昨日までおおよその準備をしました。

みんな仕事をしながらだから、それぞれがハード。なかなか大変なこともあるけれど、やっぱり知ってもらえたら良いなと思うことがあるから、みんな一生懸命時間を作って頑張る。

一枚一枚を手に取りながら、やっぱり涙が出てきます。

私「Fさん・・・、泣いてしまったら、手が止まっちゃうぞ!!」

Fさん「はい、でも見て!県警本部からお借りしたこの写真も、あの写真も、涙が出て来ます。本当に、ありがたかった。」

Iさん「ちなみに私たちは、昨日、すでに泣いてますけどね。(笑)」

私「あ!バラしたな!!(笑)」

Fさん「なぁ〜んだ!!(笑)」

Iさん「泣けますよ。だって、一枚一枚が、大切なあの時なんだもの。さ、頑張って終わらせましょう!!」

被災者であるIさんも、Fさんも、みんなにも一人一人のあの時の時間があります。その記憶の中には、大切な人が存在しているから、「怖い記憶の中にも、大切なことがある、とても複雑です。」と話してくれます。

お手伝いしてくれる、中学生と看護学生、他の皆さんが、私たちが「お手伝いしてもらいたいな」と考えている内容に集中してもらって、そして困らないように。

会場にお出でいただける皆さんが、写真に集中出来る環境を、準備の段階からあれこれと考えていきます。

私たちは現地に居て、知っていることがたくさんあるけれど、これまでほとんど公開されなかった色々なことが知ってもらえるのではないだろうか。

棺や遺体の写真はもちろんありませんが、東日本大震災が、どのような災害だったのか。

被災者遺族という目線からも、とても深い一枚一枚の写真だね、と皆んなで話していました。

そのとき、誰を頼れば良いのか。

あの時の「今」を感じてもらって、防災につながるきっかけになってもらえたら。

亡くなった大切な家族が、遺してくれたもの。

そして、今につながる大切なこと。

あの時から変わらない気持ち。

あの時から、少しずつ考えられるようになったこと。

準備をしながら、「この時は・・・。」振り返りながら、あの時の記憶から、談じ合う時間がありました。

準備万端で、挑みたい。私たちも「一生懸命」に対して、更に拍車が掛かります。

応援、ご支援いただいている皆さまに、深く感謝を申し上げます。

いのち新聞編集部一同、会場で皆さまのご来場をお待ち申し上げております。会場まで、どうぞお気を付けてお越しくださいませ。それから色々経験すると、色々心配するものですから、皆さんが無事に帰られますことを、案じております。

岩手県警察本部からお借りした写真は、撮影禁止となっております。ご了承くださいませ。

「東日本大震災
〜あの時、あれから、そして今。」

写真展・パネル展会場で、お会いしましょう!お待ち致しております。

11日、北上市生涯学習センター
12日、北上市さくらホール

10時〜16時まで。

写真展・パネル展の前に、もう一度チラシをUPしたいと思います。



 

2017年3月5日

子ども夢ハウスおおつち

子ども夢ハウスおおつちも、本当に沢山の皆さまからご支援いただいております。

実は沢山、ご質問をいただいておりまして、お話しできるところまで、お伝えしたいと思います。

これまで本当に沢山の、震災関係の大きな動きをいくつも経験し、乗り越えて、夢ハウスは皆さんに支えていただきました。

去年の四月、新しい学校が建ちました、

今年の四月から、地元大槌町では学校併設の素晴らしい学童が設立されることになりました。

夢ハウスに通う子どもたちも、随分成長しました。立ち上げ当時、一年生だった子たちが、なんと四月から六年生ですものね。低学年の子たちをお世話するくらい、お陰さまでお兄さん、お姉さんに成長しています。

教育委員会も、学校も、先生方々も子どもたちの環境を必死で作るべく頑張ってくれていること、子どもたちからも学校の様子を教えてもらいます。

少しずつ、町づくりが進んできたことで、

それに伴い夢ハウスを閉鎖するか、
継続するか、

の瀬戸際に毎回立たされます。

子どもたちからの声もあり、

現在夢ハウスは地元の皆さんの活動として、移行する動きの真っ只中で、藤原先生が奔走されています。

なので、私も藤原先生とのやりとりの真っ只中です。

現在、ちょうど動きのある時で、なかなかきちんと答えられない状況にはありますが、決まりましたら詳しくは「子ども夢ハウスおおつち」のホームページで発表があると思います。

災害支援は、町の動きや復興に向かう時間の中に存在します。その動きに合わせたり、その時に発生する様々なことを解決出来るように、地元の皆さんと話し合いながら、「今、必要なこと」、そして移行に合わせていく動きなど、細かな所ですり合わせや調整が必要になることも、多くありました。

「吉山くん(前管理人)、本当によくやってくれた。」先日、藤原先生と話した内容です。

全ては子どもたちの未来のため。
そして、町づくりに合わせていくこと。

今は、その動きの真っ只中です。皆さまに、ご支援いただき、感謝を申し上げます。今後もどうぞ、ご支援そして見守っていただければと思います。よろしくお願い申し上げます。

夢ハウスの子どもたちも命日に向けて、少し心の動きがあります。大切な命日を、理解してくれる大人の人たちと一緒に、今年も様々な経験を積んでくれることと思います。






七回忌

〈七回忌の法要〉

「法要を終えたよ。」

東日本大震災では、15000名以上の方が亡くなりました。

「沢山の人が亡くなったから、みんな順番。」

命日より少し早い七回忌の法要が、各家庭で行われています。

命日を前に、その準備と、今の気持ちを多くの皆さんからご連絡をいただいて、色々と教えていただいて伺っていました。

行方不明の家族の帰りを待っている被災者の皆さんが教えてくれますが、「自分で捜索してみたけれど、とても難しくて、大変で、分からなかった。」と、自分でやってみた捜索の体験を教えていただくこともあります。

みんなが感謝しているのが、

私たちの住む岩手県では、3月11日の命日にも、毎月の月命日同様、岩手県警察の警察官の皆さんが、東日本大震災に於いて行方不明となっている1100名強の方の捜索を、各沿岸地域で行なっていただけることになっています。

「ありがたい。」

警察の皆さんの捜索の姿を、今年も見守るご遺族が、多く居られることと思います。

毎年、2時46分に各沿岸地域では、黙祷のサイレンが鳴ります。

その後の1時間くらい、ずっと海辺に立っている方々が居られますが、津波によりご家族を亡くされた皆さんが、沖に向かって偲ばれています。見掛けた時は、静かにそっと見守っていただければと思います。

被災者の方々の経験として、もう1つ言えることがあります。

「まだ、そんなこと言っているのか?」

と言われた経験がある人が多いこと。

大切な故郷を失くし、
大切な家を地域を失くし、
大切な家族を亡くした経験は、

色々な答えを探しながら、
沢山のことを考えて、

涙が流れ、
何回も同じ後悔もし、
その中に又、
大切なことを1つずつ見付ける作業は、

生涯を掛けて、その問いと一緒に生きることになります。

災害という経験の中に、とても大切なことや、大切な人が存在しているのですから、一人ひとりが真剣に考えています。

ニュースや新聞記事で東日本大震災の色々なことを知っていただくとき、

「一度経験した悲しみは、決して消えることなく、生涯を掛けての問いと向き合って生きているんだな。」と思ってもらえれば良いねと、今日は被災者のIさんと話していました。

今日は、いのち新聞の集まりがあり、3月11日と、12日に行われるパネル展・写真展の準備をします。

岩手県警察本部からお借りした70枚の写真を大切に拝見しながら、当日の準備を行います。

後援、協力をいただいた皆さまに、深く感謝を申し上げます。

2017年2月28日

パネル展お知らせ

「おもかげ復元師の震災絵日記」が下記で展示されています。主催元様より、ご連絡をいただいております。




〈秋田県鹿角市立花輪図書館〉

「おもかげ復元師の震災絵日記」が秋田県鹿角市立花輪図書館で展示されています。

企画展示「3.11 あの日を忘れない」





〈るんびにぃ美術館〉
命は創造をやめない
〜震災を超えて生まれるものたち〜

岩手県花巻市星ヶ丘1-21-29
後援・岩手県教育委員会他

1月12日〜3月17日まで。



大分県で小学校、道の駅、市役所等、多くの会場で「おもかげ復元師の震災絵日記」パネル展を開催いただいておりました。出張していたパネルは、現在私の所に帰って来ています。大分県で開催いただいた関係者の皆さま、会場にお越しいただいた皆さまに、心より感謝を申し上げます。いのち新聞編集部員、宮古市出身のFさんが担当してくれていました。ありがとう。

帰って来たパネルを、3月11日、12日にいのち新聞で開催致しますパネル展・写真展で、展示致します。

各会場のパネルたちが、皆さまのご来場をお待ちいたしております。




2017年2月25日

じいちゃんばなし

じいちゃん、84歳。今日も、弾けてます。

じじ「あ、あのよ、買い物するときにこのカード持っていくとよ、

5%(ごぱーせんと)と
10%(じゅっぱーせんと)と
10%(てんぱーせんと)引きだから!!」

私「え⁉︎」

じじ「あ⁉︎」

私「いや、あ⁉︎ってさぁ、5%(ごぱーせんと)は良いんだけど、

10%(じゅっぱーせんと)と
10%(てんぱーせんと)って、同じ意味でしょ?」

じじ「テヘヘ(笑)10%(てんぱーせんと)って、この前覚えたから、ちょっと使ってみた!!(笑)」

覚えたての片言の英語を最近使いたがる、我が家のじいちゃん。そんな、じいちゃん。戦争のとき、満州に行っていたから中国語は、中国の人に驚かれるくらい常用語を話せる。中国から日本にお嫁に来た人が「懐かしい」と、「おたくのじいちゃん、すごいよ!」と、喜んで教えてくれた。84歳になっても、チャレンジ精神は旺盛だ!ファイト!٩( 'ω' )وじいちゃん!

と言うことで、ようこそ香川県からお越しくださいました。24日から来月の23日まで、一ヶ月間、専門技術育成コース講習中です。

2017年2月23日

第13回佛教文化講演会

大府市佛教会さま主催、三年に一度行われる会に、お声掛けをいただきました。

東日本大地震・七回忌法要の後に、90分の講演を担当させていただきました。

様々な宗門の僧侶の皆さま、一般の皆さまに向けての時間。壇上からは、皆さんお一人お一人の表情がよく見えます。うんうんとうなずきながら、約200名の皆さまが聞いてくださいました。

震災後に釜石市から、今回お声掛けいただいた愛知県大府市に引っ越された方が、当時の体験を皆さまに語られる時間もありました。地震のこと、安置所の記憶、大切な家族を亡くされた体験は、皆さんも真剣に聞いておられました。

「思い出しながら言葉に変えて語ることは、実は体力と精神力が必要ですよね。丁寧にお話しをいただき、ありがとうございました。」と、御礼を申し上げました。

高齢者の方が多かった会場・・・。トイレに立たれる方も数名おられましたが、何でしょうか、講演中に私の方に手を上げて、

「ごめんね、ちょっと(トイレに)行ってくるけど戻ってくるから!!」と律儀におっしゃられて、聞こえてるからこそ手を上げて、「はい、気を付けて!」と返事をしそうになる私(笑)

広い会場の中で繰り広げられた、高齢の方のステキな言葉掛けに、私はすっかり癒されたのでした。

講演前には、実はご飯が喉を通らない私。尼僧さんが、「空腹だと話に力が入らないでしょ?」と、お抹茶を立ててくださいました。とても美味しかったのはもちろんですが、私もそういう、さりげなく心配りのできる人になりたいなぁと、学びと、嬉しい気持ちでいっぱいでした。

大府市は、ツバキの花と梅の花が満開でした。民家の花壇のお花も咲いていて、春の訪れを、日本の四季の素晴らしさを感じた3日間でした。大変お世話になり、沢山のお心遣いをいただき、ありがとうございました。

2017年2月22日

パネル・写真展、準備中

3月11日と12日に予定している、東日本大震災絵日記パネル・写真展の準備も先月から進めていました。

ご協力、ご支援いただいている皆さまに、いのち新聞編集部一同心より感謝を申し上げます。

昨年に続き後援は北上市、

今年は岩手県警察本部のご協力で沢山の写真をお借りして、開催させていただきます。

3月11日は、地元中学生の皆さんが、
3月12日は、看護学生の皆さんが、会場のお手伝いをしてくれることになりました。

あと数日で、ポスターをupして、お知らせ出来るかなと、思います。

これから、みんなで準備です!
頑張ります。٩( 'ω' )و

長野県善光寺にて

納棺現場に向かい、継続した遺族対応と、

曹洞宗宗務庁さまからご依頼の「禅の友」など、綜合ユニコムさんの3月のセミナー1日目と2日目の各追加テキスト、日総研さんから出版される緩和ケアの専門誌「エンド  オブ  ライフ」は一年間の連載として、小中学校の先生方との現状のいのちの話しの記録と対策などなど、教育、宗教、葬祭、医療・介護の様々な業界の原稿を作成する時間をいただいていました。



15日は長野県の善光寺さんへ、僧侶の皆さまに向けて、60分×2コマの枠で講義に伺いました。

いま、様々な業界の色々な世界に触れさせていただいて、気が付いたことが幾つがあります。

むかしと今。

変化していくもの、
変化させずに守られているもの、
悩んだからこそ気が付いたら、本当は傍にあった!というもの。

いのちが教えてくれる沢山のこと、
温かい人の心と並行して、
人の心の隙間に入り込む様々なこと。

むかし話は、いのちの色々なこと、人の心の本質、そして自分を戒めることも教えてくれます。

自分の心をコントロールしながら、自分と付き合っていくことの大切さ。

現場の現状から、色々なお話しをさせていただきました。

私の講義の前日に講義をされた某大学(ブログにお名前を出させていただいて良いか、許可をお願いするのをうっかり忘れてしまった)の宗教学の教授に、色々なことを教えていただき、むかしと今の答え合わせもしてもらえて、「ですよねー!!」という会話で談じ合いをしていただき、お知恵を沢山いただきました。

宗教学の中には「信仰」があり、「信仰」の中には死生観がある。そして死生観の中には風習やしきたりがあり、その中には悲しみを持つ人が求める根本があります。

参加型納棺、参加型納棺を基本とした特殊遺体復元は、

医学・法医学・生理学・骨学などを含む専門的な知識と法律が基本になる技術と、死生学があって初めて談じ合うことが基本になります。

分かりやすく言うと、

本人に戻ったと、ご遺族に評価をしていただいたとき、生きていたときに流れたいた血液の代わりに死生観が、止まった人の心を動かし始めます。

なので、私もとても勉強になりました。

信仰って、親を思い子を思う、友人を思う、人を思う、そういうことの中にも、普段の生活の中にも、信じて仰ぐ真実があると思うので、存在すると思います。

人を信じることが難しくなった現代だから、悲しみの現場の中で、組み直さないとならないことも増えてきてはいます。

宗教学は、自分と向き合うための知恵が、関わる人を幸せにすることが沢山含まれているから、現代においても注目されて来たのだと思います。

宗教学は生きる道。
信仰は、人をつなぐコーディネートにつながる。

納棺の時間には、一人一人が大切にしている信仰があります。多くの宗教に触れさせていただいて、沢山の学びをいただいている今に、感謝を申し上げます。

長野県は高校のいのちの授業と、御嶽山の噴火のときに救急で受け入れをされた病院に、講演に伺っています。

皆さまのご健勝を、お祈り申し上げます。

子ども夢ハウスおおつち

子ども夢ハウスおおつちは、12日にBSなのかな?生中継があるそうです。

昨年の春に、「大槌学園」として、新しい学校が建ちました。子どもたちも大喜びです。

今年の4月に、新しい学童がオープンします。

それに合わせて少しずつ形を変えて、多忙な藤原先生も町の動きに合わせて、動いておられます。

3月11日には、吉山くんも東京から夢ハウスに帰って来る予定です。子どもたちにとって切ない命日に、吉山くんが居てくれることは、心強いことだと思います。

私は、内陸の被災者の皆さんからの要望で、様々な事情で沿岸に帰ることが出来ない子どもたち、皆さんから相談を受けていたこともあり、藤原先生と吉山くん、子どもたちに相談しながら、今年は内陸でパネル展・写真展を開催して、過ごすことになりました。

実は昨年の夏から、私の所にご遺族や被災者の皆さんからの相談が急激に増えていて、こちらも又、遺族、被災者の子どもたちのいのちと生活の面が絡んでいるので、学校の先生方々と組みつつ対応していました。緊急性が必要なこともあるため、対応することも多く、実はこちらの活動に移行していました。もう少し経てば、ブログにお知らせは出来るかなと、思います。

時々イタズラメール(笑)や相談LINEが届く、子ども夢ハウスの子どもたちのフォローをしてつながりは続けながら、現状を教えてもらったり、話し合いは続きますが、少しずつ町の生活の基盤に移行出来るように、私も形を変えながら、応援していきたいと思います。そういう時期に入ったようです。

子どもたちから、色々と報告をもらっています。

新しい家が建った、これから建てるという子も増えて来ました。

不登校だった子たちが、学校に行けるようになっています。もちろん波はあり、葛藤もありますが、自分たちのペースを作れてきています。

新しい学童が楽しみだと話す子どもたちも増えて来ました。

町の動きに合わせて、引越しの関係含めて夢ハウスを卒業する子どもたちも増えてきたことで、電話で済むことも、私の所に遊びに来て話す子どもたちも増えて、頻繁に通うことも無くなっていました。

震災支援は、形を変えていく必要があることも多いので、そのときの寂しさはありますが、それぞれの生活の基盤が整って来たというラインでもあると思います。「寂しくなったんですけど!」と電話が来ることもあるので、いつでも話せる対応は取りつつ、私も今までと形を変えて、亡くした大切な人のことを話したくなったとき、という関係は変わらないので、そこは変わらず、みんなとつながりたいと思います。

皆さまにはこれまで温かいご支援をいただき、ありがとうございました。心から感謝を申し上げます。






2017年2月11日

じじ、84歳!!健在です。

ありがとうございます。皆さんに気に掛けていただいて、幸せ者です。お陰様で84歳じいちゃん、元気です。

そうですね〜、最近のじいちゃんは現代の料理と誠実に⁉︎向き合っている日々です。例えば、

始めて見るスープカレーに、じいちゃん悩んだらしい・・・。結果、カレールーを投入してみたり、

クラムチャウダーに、シチューのルーを入れて

「おーい、変な味になった!」

と騒ぐので、お年寄りには新しい現代の料理を先に「こういう料理だよ」と説明するべきなんだなと、毎日が学びです!!

「ピコン、ピコン!」って先日の朝は家の中のどこかで、何かが鳴っているから、何かな?と思ったら契約している警備会社の画面をガシガシ拭いていて、それを目撃した私は、

「「何かありましたか!!」って、来ちゃうよ?」

と、声を掛けたら、

じじ「じゃ、話し相手してもらおうかな!(テヘッって顔でごまかした)」

と言うもんで、

「あのね、警備会社は警備が仕事。じいちゃんの相手が仕事ではありません。」

と、説教をすると、

じじ「だって、良いよって言ってたよ!」

私「良いかもしれないけど、一回ごとに料金のお支払いが発生しますけど。」

じじ「えー!そうなの⁉︎」

私「当然です。そういう契約ですから!」

じじ「そーか、そーか!!うひひひ(笑)(←何かをたくらんでいる笑い。あやしい・・・)」

そんな毎日を過ごしておりました。ちゃんちゃんこ(たんぜん)は、今年おニュー(新しく)になり、御機嫌うるわしいぃ〜!じいちゃんです。