2017年3月15日

震災、写真展・パネル展

多くの皆さまにご支援いただき、ご来場いただきました。ありがとうございました。

おかげさまで、11日、12日の二日間で述べ、300名弱の方々にご来場いただきました。

昨年まではマイクを使って、いのち新聞のメンバーと対談形式で話す時間が数回あったパネル展。対談も人気でしたが、

今年は、対談用にみんなで準備したマイクも使うことなく、

会場内で声を掛けていただくことが多かったため、一組ずつ一緒に歩きながら、写真の一枚一枚について、ご説明させていただき、皆さんの体験や思いを伺わせていただくという時間が多くありました。

写真やパネルを見終わった皆さんと、懇談テーブルで、ゆっくりお話しさせていただいた時間も、多くありました。

これまでとは少し違う、深まったお話が皆さんと出来たのも、

今回は初めて岩手県警察本部から、特別に70枚のお写真をお借り出来たことに、とても意味があったねと、いのち新聞のみんなと話していました。

実は二日間でのべ10名の警察官の皆さんが、東日本大震災のときに警察管轄の安置所で検視をしてくださった刑事さん(震災のことは、いつも多くを語られません)の采配で、当直明けだったり、お休みを利用して、会場の設置と撤収のお手伝いをしていただきました。

警察本部でも貸し出しにご協力いただいたのは、震災を経験され、ずっと被災地で御尽力いただいた、警察幹部の方でした。





「忘れない」

という言葉には、

「思い出す」という作業が相互の関係になっています。

「思い出す」作業の中には、一人ひとりの価値や、感性などの思いがあります。

いのち新聞が開催させていただいた今回の会場内では、

「弱みを見せて、良い場所なんだね。」

多くの皆さんに、声を掛けていただいたのが、印象的でした。

「弱み」と「強さ」の関係性・・・。弱さを知った人は、守るべきものがあることを見付けますから、きっと比例するのかな?皆さんと色々お話しして、私たちいのち新聞が、少しでも皆さんのお役に立てたこと、嬉しいなと、皆さん素敵だなぁと思いました。




会場にお越しいただいた方々の言葉です。

「被災者の友人と、今日は来ました。友人が、どんな光景を見て、どのくらいの悲しみの深さを持っているのか知りたかった。全部は分からないけど、来て良かった。もっと仲良くなれると思う。おかげさまでした。」お隣で、それを聞いたご友人が「ありがとう」と何度も涙を拭って泣いておられました。

「お父さんが、警察官です。震災のとき、ずっとお家に居なかったし、帰って来ても元気がなかったから、心配していました。でも、今日はお父さんが、どんなことをしていたのか、よく分かったから、これからもお父さんを応援します。」小学生の子でした。お母さんは、ずっと写真展を見て、泣きっぱなしでした。お母さんが声を掛けて、親子で写真展の会場にお出でいただいたとのこと。素敵な親子でした。

などなど、皆さんと沢山お話しさせていただきました。

沿岸各地から、多くのメッセージもいただき、貼り出しました。会場にお越しいただいた被災者の皆さんが、沿岸からお越しいただいた皆さんも、メッセージを書いて、貼り付けてくれました。

夢であって欲しい・・・。と願うことは、悲しみの中にいつも存在しています。現実に起きたことを、自分の中にどのように組み込めば良いのか・・・。みんな、悩みます。

警察管轄の安置所で、被災者の皆さんが感じたことを、これまで多く聞き取りをして来て、

警察本部からお借りした写真と、震災絵日記のパネルを並べたのには、

あの時の安置所の中の、人の温もりの部分を再現したかったという理由も、実はありました。多くの皆さんにメッセージを貼り付けてもらったことで、みんなで共有出来たと思います。

今年は七回忌。法要がある年は、拝んでもらえるからなのか少し落ち着いている感じ。でも、今年は雪が降り、余震も続いたから、またあの時の記憶が、怖さと一緒に思い出された。2時46分のサイレンは、これまでのことが蘇り涙が止まらなかった。

今年の命日に、多くの皆さんが共通してお話ししてくれた内容でした。

今年は小学生や中学生、高校生の来場者も多かったこと、次の世代の皆さんも知ろうとしてくれていることに、私たちも励まされました。

多くの皆さんのお力をいただき、無事に終えることが出来ました。本当に、ありがとうございました。