来月の3月11日が近くなるにつれて、気持ちや体調の変化を強く感じる被災者の皆さんとの時間も、多くなって来ました。お一人お一人の背景も、年齢も様々です。復興教育授業のご縁もあり、子どもさんたちとお話ししたり、日常の中で話し掛けてもらうことも多くなりました。
「笹原さんの納棺って、どんな納棺ですか?」
「え?(突然の質問に少々戸惑う、復元納棺師。不動の心を養ってきたつもりが、あっけない。なんと、情けない。)」
「参加型納棺ですよね?参加型納棺って、あーでこーで・・・。」
圧倒されて、その子を見つめる私。
「どうして、そんなに詳しいの?」
「私、参加型納棺を語れます!」
(マジか!←驚く私)
「おこずかいで、おもかげ復元師の文庫本を買いました。涙がゴーゴー、鼻水もいっぱい出て、何回も読みました!あーでこーで、高い高い〜〜って、オーオー(←途中泣いてる)、あーでこーで・・・」
(圧倒される私。最近、おもかげ復元師について、質問をしてくれる特に、小中高生が増えてきたけれど、いやぁ、しかし、この子もすごいなぁ。おもかげ復元師の中に登場される、亡くなられた方がこうしてこの子の人生に、死から生きることを伝えてくれて、この子もこうしてここまで、その存在を大切にしてくれるとは。「お空の上の皆さん〜〜!聞こえてますかぁ〜〜!」あっ、しまった。思わず、お空の上の皆さんに、話し掛けてしまった。この子の世界に、すっかり引き込まれていた!私!)
「今度、おもかげ復元師について、語る会を開いてください!」
(え?どんな会?その会、どんな会?)
「良いですか!!!!」
「あ、はい。(良いですかに、「?」が無かったよね⁉︎今ね⁉︎しかも、思わず、ハイって言っちゃった。)」
親しい友人に話したら、
「そこまで語れるなら、社長の座を譲るしかないね。」
と言われました。(笑)いやぁ、しかし、可愛かったなぁ。亡くなられた方も、この子のこと、可愛良いだろうなぁ。作られていない裏のない感情と、真っ直ぐな眼差しに、すっかりノックアウトな私でした。
おかげさまで、おもかげ復元師の文庫本も、発売から1ヶ月で増刷が決まりました。今までずっと応援してくださって、支えてくださった皆さん、そして新たにご縁をいただく皆さん、お一人お一人とのご縁に、心から感謝を申し上げます。