2016年4月2日

子ども夢ハウスおおつち4月

お引っ越しを終えた、子ども夢ハウスおおつち。子どもたちが大好きだった「すり傷公園」はかさ上げのため、そして想い出がいっぱい詰まった今までの夢ハウスと、お別れを経験した子どもたちは新しい夢ハウスへと引っ越しをしました。

落ち込んだり、涙を流す子どもたち、考え込む子どもたちも実は居ました。

子どもたちは夢ハウスで、色々なお別れも経験しました。きっと人生の中で、恋愛のプロセスや大切なものを壊してしまったり、町を離れるお友達とお別れすることも(生活の中にある悲嘆はたくさんありますから)、仲良くなったボランティアさんたちを見送ることも、これからも何かしらの大切なことと、お別れを経験することも多くあると思います。

町が壊滅し、大切なものを人をことを、たくさん喪った後の復興という言葉の中には、そういうお別れも付き物なのだと、私も多く学ばせてもらっています。生きていく上で大切なことは、目の前に幾つも存在しているものです。

夢ハウスでは、子どもたちはお別れのプロセスや、向き合い方、気持ちの吐き出し方、話し合い方をその度に学んでいます。

時々、思いのままに語って誰かを傷付けてしまったりすることもあるけれど、「ごめんね」が出来るように子どもたち同士、時に大人も、誰かが間に入ったり、つないだり、いっしょに考えたり、そういうことをとても大切にしています。気持ちを理解し合えると、これまで以上に仲良くなることもよくあります。お互いに深い付き合いになり、過ごしています。

失敗することを恐れず、失敗からたくさんのことを学び、失敗を自分でフォロー出来るように、誰かのフォローも出来るように、失敗を糧に同じ失敗をしないように、毎回一回り成長しながら自立できるように援助する。それが、くっそー(夢ハウス代表)の流儀。

「悪い人は存在しない。悪い行いや判断が存在するだけ。」

「生きるために、必要な悲嘆がある。だから、それを丁寧に支える。」

子どもたち一人ひとり悩んだときは、くっそー(藤原代表)に、そして吉山くんに(夢ハウス管理人)、「あのね・・・、」と、ちゃんと相談出来るようになりました。(用務員のお姉さん、その姿に、いつも目がウルウル)

山あり谷あり、問題が発生しても一つ一つ向き合ってきた歴史を持つ夢ハウスも、4月11日で3年を迎えて活動は4年目に入ります。全国各地の多くの皆さま、地域の皆さまのご支援・ご寄付、たくさんの方に支えていただいていること、心から感謝を申し上げます。

私の夢ハウスの役目は、「用務員のお姉さん(おばさんではありません)」時に「夢と心霊の研究家」と呼ぶ子どもたちも居ます。どんな相談にものっているのと、多分仕事柄?そう呼ばれます。

「笹原さん〜!」
「るいこちゃん〜!」

夢ハウスに着くと、子どもたちは抱き付いて来ます。私はいつも仕事の都合上、予定が立てれず(友だちは確実に減る仕事柄です。あぁ。)アポ無しなので(>_<)、子どもたちにとっては、いつも突然現れている感じなのでしょう(笑)。吉山くんや横ちゃん(夢ハウスのみんなのお姉さん)が子どもたちに私の仕事を話してくれていて、ちゃんと理解してくれているので有難い。先日も、私を見つけて抱き付いて来た子どもたち、7人交互にハグしていたとき(一人はずっとくっついているので、悲嘆の援助の対象です)、

子「笹原さん、なんかすごい良い匂いするー!」

私「ん、大人の匂いだね〜(笑)」

子A「どれ、どれ!」
私のお腹辺りに鼻を付ける

子B「くん、くん、あ!本当〜」
又々、私のお腹辺りに鼻を付ける

子C「んーー!ん?お線香臭い⁉︎」
3人目、私のお腹辺りに鼻を付ける

子D「お線香じゃないんじゃない?」
4人目、私のお腹辺りに鼻を付ける

私「お線香って、臭いの?」

子どもたち、考え込む。

私「お線香の「臭い」を、「香り」と変えてみたら?」

子ども「お線香の・・・、香り〜!良い香り〜!」

私「はい、よく出来ました〜!」

一同、拍手!!

お線香がどうのこうのよりも、匂いについての評価の仕方が大事です。「臭い」と「香り」ではイメージが全く違うので、言葉の使い方を覚えてもらえたら、お友だちとの会話の中で苦しむことは少なくなります、きっとね。老婆心です。(お姉さんだけど)

どうやら私には特徴的な匂いがあるようで?「笹原さんの匂いがしたから、来てるのすぐ分かった〜!」と、走ってくる子どもたちも居ます。「へぇ〜」私も自分では分からないので、

「どんな匂い?」と聞くと、「良い匂い〜!」(笑)と。「よろしい、そうやって、上手く生きるんだよ。」なぁんて、話しています。しかし、自分では全く分からないことを、教えてもらうことがあります。しかし、どんな匂いなんだろう???

納棺のときも、小さな子どもたちが抱き付いて離れないことがありますが、「どうしたの?」って聞くと「良い匂いがする」と言い、「ムギュってする?」と聞くと「うん」と言うので、背中をトントンして落ち着くまで抱きしめています。

大切な家族を亡くした経験を持つご遺族は、年齢問わず「匂い」に敏感なので、そういう意味で自分の匂いの正体を知りたい気がしている今日この頃です。チョコレートが好きだから、チョコレートの匂い?なのかなぁ〜。みんなに聞いて分かっているのは、どうやら腹部の辺りから何かを放出しているらしいということだけ(笑)自分でも、自分のことが分からない、未知の世界です。(笑)

藤原代表は今日、校長先生を務める学校の入学式のため、沖縄県に飛びました。

これからも皆さまのご支援、よろしくお願い致します。

子ども夢ハウスおおつち、用務員のお姉さんより。