2016年12月13日

岩手県北上市立上野中学生

上野中学校は、今回で3回目。去年も声を掛けていただいたのですが、私のスケジュールの空きがなくて、今回も何度も調整していただいての、昨日を迎えました。

毎年行われていて、今年で17回目を迎える「いのちを考える」授業として、昨日の午後、全校生徒の皆さんに向けてお話しをさせていただきました。

こちらの中学校は、私の会社のすぐ近くです。
上野中学校の皆さんも、毎日地域の人たちに元気いっぱい、登下校の時間に挨拶をしてくれます。

「地域の人たちは、みんなの挨拶をとても楽しみにしています。いつも、地域を元気付けてくれてありがとう。」の挨拶からスタートしました。

授業の中では、東日本大震災に於いて被災地に指定された中で、今までとこれからを考えて行きます。被災と一言で言っても、それぞれの立ち位置で被災の意味が違って来ます。

そういう意味を含めての、被災した経験を持つ子どもたちと、被災の経験の無い子どもたちの気持ちを少しでもつなげられたらと、

家族や大切な人を亡くした経験のある子たちと、経験の無い子たちの気持ちをつなげられたらと、

思いやりや、いたわりのキャッチボールをしてもらいながら、

昨日はみんなが手を挙げてくれたり、想いを言葉で表現してくれたり、どんどん参加もしてくれて、一時は握手会になる場面もあり(笑)、

生活の中にある「いのち」を中心に考えながら、自分の生活背景を考えてもらって、先ずは自分のまわりにあるいのちに目を向けてもらって、気が付いて、感謝しながら、一歩ずつ進んでいこうねと、お話しをさせていただきました。

授業を終えてからの、生徒代表あいさつで、

「僕は今日の授業を受けるまで、自分が生きていることを意識したことがありませんでした。

自分が生きている中で、本当は色んな人に支えてもらって、いのちをつないでもらって生きていることを意識しました。

今日は大切な人たちに、ありがとうを伝える日にしたいと思います。(後略)」

と、感想を聞かせてくれました。上野中学校は私も色々なつながりもあり、普段からご協力いただき、知り合いの先生も多い学校です。日頃からも今回も、校長先生、諸先生方に、大変お世話になりました。ありがとうございました。

【おまけ】
生徒の皆さんが、私と握手をしたい理由です。震災で多くの小さな子どもたちの復元にも、ご縁をいただきました。生徒さん向けの授業の時だけ、今年から更に深めて、次の世代に伝えておきたいことだから、私の当時の本当の気持ちも語ります。

死者や死体という概念から、いのちの授業を通して「個」になり、その人一人ひとりの存在になっていく中で、

握手を通して私の過去の記憶にある亡き人とつながり、同時に自分自身の経験の中にある亡き大切な人を見つめて想い、みんな、生きる意味を深めてくれます。優しい子たちが多いんですよ。

握手をしてくださいと、言ってくれる子どもたち、

「今の自分に出来ること!」

と言って、握手をしてくれる子たちが多いです。なかなか手を離してもらえないこともありますが(笑)

「ありがとうね。」

私も亡くなった人を大切に想ってくれる気持ちを預かり、死を迎えた方が今のシーンを見たら、とても嬉しいだろうなと、媒介の役をさせてもらえることに、背筋を正して頑張ろうと、生徒さんたちから元気をたくさんもらっています。