2016年12月17日

広島国際学院高等学校

今年で5年目、三年生500人の生徒さんに向けての「いのちの授業」にお邪魔していました。

この5年、私も先生方々に色んなことを、広島県が経験した歴史からも様々に、お知恵を拝借して参りました。

先生方々との話の中で、現在ニュースなどでも取り上げられている、福島県から県外に避難し引っ越した先で、子どもたちが原発事故が引き起こした要因から、いじめにあっていることも話題に上がりました。

それが事実なら、私の心はとても切なく張り裂けそうで、辛い限りです。

東日本大地震の中、復元ボランティアを続けさせていただく中で、ある日、一通の封筒が私の所に届きました。自分のお小遣いで買ったという、小学生の男の子からでした。一枚の脱脂綿が入っていました。「亡くなった人のために、使ってください」と書いてあるものでした。もしかしたらこの子も、大切な人を亡くしたのだろうかと、そのとき私は思いました。福島県から関東に避難したという内容のお手紙も、入っていました。

その子が成長していたら、あのニュースの子と同じ歳です。正直、重なりました。その子ではなかったとしても、あってはならないことだと思います。

大人の世界が、子どもの世界にリアルに反映されますから、子どもの世界の問題は、子どもの環境の中にある、大人の問題でもあると言えます。いじめを発信した子どもたちはきっと、そういう環境の中に置かれているのかもしれません。

孔子は言いました。100%な人なんて居ません。間違いは、誰にでもあることだから、間違いを認めて改めることが、一番大切なことだ。何より、間違いに気がつかないことの方が、よっぽど問題である。それが、倫理であるのだから。(と、言うようなことを言っていたと思います)

正しい道を歩いていれば、最初は孤独でも、最後は沢山の同志と共に過ごせるから、孤独になることはないと、これまた孔子は言いました。

いのちの授業では、
「本当の友だちは、それは違うよって言ってくれる人。ただ違うと言うだけではなくて、一緒に正しいことが何なのかを語り合って、行動してくれる人なんだよ。」と話します。

最初は寒かった三年生が集まった体育館の中では、500人の生徒さんの熱気で、最後は暖かくなっていました。

「え〜!」とか、
「きゃー」とか、
「はいっ!」って手を上げて発言してくれたり、皆さんの関心に一つ一つ答えながらの60分となりました。

広島国際学院高等学校の校舎の中を歩いていると、さすがスポーツ校。生徒さんが元気に挨拶をしてくれて、今年もみんなの笑顔が印象的でした。

今年もとても深くて、良い時間を頂戴しました。ありがとうございました。