2016年12月25日

マンツーマンセミナー

新潟県から半年に一度、セミナーを受講されておられます、お坊さまご夫婦の来社でした。

雅楽(ががく・宮内庁で行われている日本の伝統楽器)をされておられるので、私としては昔の巫女時代を思い出しながら、舞楽(ぶがく・宮内庁で行われている日本の伝統の舞)をしみじみと、懐かしめる時間でもあります。県内の雅楽・舞楽の会にお誘いいただきながら、まだ参加出来ていないけれど、やっぱりいつか参加したいなと思った時間でした。

セミナーの内容を考えていくと、納棺の時間は、宗教・宗旨に従い粛々と行われることも多くありますが、

昔から大切にされてきた一つの、納棺の時間。きっと昔から、悲しみの中の痛みと辛さを和らげるのが納棺の大きな役割で、

辛さが先に立つと、聞こえてはいたけれど、耳に入って来なかったことが、辛さが和らぐことで、心でキャッチ出来るようになるのかもしれません。

その後に生きる知恵や情報を得たとき、心に純粋に働きかけ、吸収出来るように気持ちを整理し、これから生きるための準備をするのが、昔から日本に伝えられた納棺の、終盤の目的になるのかもしれません。

しかしながら私たちの現代の生活は競争の社会であり、その中で生きることは、実際は大変なこと。気持ちを整理しておかないと、もっと傷付くことも可能性としては秘めている悲しみの存在は、昔のお知恵を拝借すればするほど、なかなか一言では言い表せないものです。

人が死を経験したときに起こる悲しみの中には、考えること、想像力を豊かに育むこと、それも亡き人が遺してくれたものの一つであり、その先にはやっぱり、大切な亡き人の生きた時間に出逢えることがあるのかもしれません。

だから、納棺の時間はたくさん涙を流されますが、大きな声で又はクスッと笑う時間もあるものです。笑顔にしてくれたのは、亡き人であり、亡き人が生きた時間なのだと思います。

けれども悲しくて当然だし、苦しいと感じる時間も何度も迎えます。その度に、悲しみや苦しみを何度も通過するたびに得た、優しさに支えられているのだと思います。

そのようなお話しを含めながらの、非常に深い時間を過ごさせていただきました。今回も新たな情報をお持ち帰りになられました。益々のご活躍を岩手県の地から応援しています。お疲れ様でした!