2015年7月1日

シリーズ怖いはなし 3

怖いはなしシリーズを始めてから、何が本当に怖いはなしなのか、ちょっと分からなくなりかけていた(笑)結局、毎日子どもさんたちとの出会いの中で聞いてみる。

「やっぱり、こう、ゾクゾクってくる感じのはなし!」

「わぁ!って、驚く感じのはなし!」

「ドキドキして、ビックリするはなし!」

なぁ〜んて、教えてもらいながら、ヘェ〜って感心したりします。で、みんなに色々聞いてもらって結局、

「紐」  却下、
「足音の正体」  却下、
「緑色の幽霊」  却下、
「蜘蛛の巣」 却下、
「かごめかごめ」  却下、

etc、ことごとく却下。私の体験談は怖すぎるから、ダメなんだそうだ。だけど「みんなで聞きたい〜!」とのことで、夏休み企画で怖いはなし大会をして欲しいとまで言われ・・・(笑)検討中。私も、怖いはなしが聞きたいとねだる、そんな子どもの頃があったような気がします。内容により、その解説により、実は怖いはなしから色んなことが学べるものです。

子どもの頃、年寄りに付いて行って遊んだ場所と言えば、お寺が多かったから、一緒に遊んでくれるお坊さんが、私たち子どもに、よく怖いはなしをしてくれました。その解説が、子どもに合わせた宗旨だったのだと思います。ただ怖いだけじゃない、グッと引き込まれて身になる、怖いはなしでした。

おじいさんもおばあさんも、お地蔵さんとお坊さんに、同じく手を合わせるもんだから、昔の私は、お坊さんをお地蔵さんだと思い込んでいたので、「いつ、蓮の花に帰るの?」と訳の分からない質問をしたりしてね(笑)お坊さんは、「ん、そうだね、もう少ししたら。」と、話を合わせてくれました。優しいぃ〜。

でも、怖いはなしには、おまけが必ず付いていて、みんな一人でトイレに行けなくなるから、付いていかないとならないのです(笑)あはははは〜(´Д` )

みんなが気に入ってくれた、はなしを一つ。

「火の玉」

幼少のころ、近所のおばあちゃんから聞いた話です。4才〜10才くらいまでの小さな頃、火の玉をよく見ていたそうです。決まって、墓場や山付近で、夕方から夜にかけて、オレンジ色だったり、青い色だったり。

怖いという感情はなく、それはとてもきれいに見えて、捕まえてみたいとさえ、思ったそうです。

ある時、火の玉の近くまで行ってみたそうです。火の玉の中をよく見ると顔が見えて、こちらを向きかけたとき、目が合っては怖いと思い、逃げたそうです。それから、火の玉は気が付いたら見なくなっていたと、言っていました。

骨の中には「リン」と言う物質があり、何らかの反応により「火の玉」になるそうで、墓場や山の付近には動物の亡骸から出るリンがあり、火の玉になっていたのかなと。その中に顔が見えた科学的根拠のある解明はしていませんでしたが、「そこは、はっきり言ってグレーで良いんだ。何でもかんでも結論付けなくて良いのさ。」と言っていました。だから、私もそれで良いと思います。

中学校の修学旅行のときの旅館で、夜に同室の8人くらいの同級生みんなと、先生の言うことも聞かず夜中まで話をしていました。それも、やっぱり怖いはなし。

「何か怖いから、窓を閉めようか。」

と言い出した友だちの言葉に、皆んなで窓を見ると、窓の外に何やら物体が飛んでいる。火の玉か?皆んなで数珠繋ぎで手をつなぎ、開いている少しの窓を閉めようとした瞬間、それが部屋の中に入ってきた!ものすごいスピードで、天井や壁にぶつかるたびに角度を変え、予測できない動きで部屋の中を飛び回る、少し大きめの火の玉。

「ギャー!!!」

みんな、叫び声を上げて泣き叫ぶ人さえいた。先生が

「何やってんだ!」

と入ってきたときには、もう居ない火の玉。あっと言う間に、外に出て行ってしまった。みんな口々に、「火の玉の中に、顔があった」と言っていた。私は布団をかぶりながら、その動きを見ていました。

あれは、なんだったんだろう?と、この年になっても時々思い出しながら、火の玉を見た!と言う老若男女問わずに、それを語る人の話しを、自分の体験は話さないまでも、熱心に聞くと、やっぱり火の玉って同じ動きをしている。あの動きの意味は何だろう?納棺の現場で、火の玉の話しになり、見たことがあると言う男性のお年寄りが言っていた。

「火の玉も慌てているんだよ、きっと。お互い様かもね。」

おばあちゃんに言わせれば、「グレーで良いんだ。」のところなのかな?と思いつつ、何百年もむかしからある「火の玉目撃談」は、近代化社会と言われる今でも変わらず存在するんだなぁ〜と、思っている今日この頃でした。

でも、火葬が主になった現代では、火の玉目撃談も、めっきり減った気がします。

以上、火の玉研究発表でした。