2015年7月15日

話し合う場

出張から戻って来て、地元の子どもたちに声を掛けてもらって呼ばれた時間がありました。

子どもたちが話し合っている内容は、「いじめ」についてでした。

ほとんどの子が、いじめられた経験がありました。担任の先生が間に入って解決してもらっていました。その時、保護者にも連絡が入っていたそうです。

家族には自分の弱さを知られたくないと思ったけど、今振り返れば良かったと、口々に言っていました。

数日前にみんなそれぞれ、「いじめ」についてのアンケートを学校で記入したそうです。実に、今の自分と向き合う意識が高くなる、今の自分の立場から考えることの出来る、質問の内容だったそうです。アンケートを振り返って、

「スタートは、お互いの価値観の違いから、起きるものなのか?」

「いじめている側は、もしかしたら気が付いていないものかもしれない。」

「そういう時は、周りの誰かから言われたら、気が付くんじゃないか?」

「もし、泣くまで追い詰めている人を見たら、先生に相談しよう。」「いや、そうなる前にじゃないか?」

「もしかしたら、今の自分がいじめている立場になっているのではないか?と考えながら色々行動しないといけないね。」

「学校に来なかった子が学校に来て、声を掛けれていないけど、本当に良かったと思った。」

みんながそれぞれ、言葉や態度を振り返っている時間でした。部活を通しての練習試合や大会など、他の学校と交流することも多いから、挨拶したり、声を掛けたりしながら、お互いに相談出来る仲になって、他校の友達も増やしたいと、話し合っていました。

続いて「貧困」についての話になり、

「ご飯が食べれない人が居るらしい」

「弁当を持ってきてない人は、もしかしたら持ってこれない事情があったということか?」

「そうだね、クラスメイトに家庭の事情は誰だって知られたくないからさ、プライドを傷付けないように、さり気なくだね。」

「弁当を持ってこれる人は、自分の弁当から、黙って忘れた人に分ければいいんだな!」

「先生に言った方が良いな?」

「給食って大事だなぁ。」

「大人になったら、ご飯が食べれない子どもにさ、みんなで炊き出ししよう!」

「おいしいものを食べてる時って、幸せだよね。」

「おいしいもの、作る練習をしなくちゃね!練習からじゃない?」

「何、作れる?」

「目玉焼き」

「たまご焼き」

「たまご、ばっかり・・・。」

「もうちょっと家庭科、真剣にやろうぜ。」

「そうしよう!」

自分たちの生活の中にある事がらについて、無意識だったことが、意識する方に向いている、そういう時間だったと思います。相手を知ろうとすること、思いやること、その行動の方法、自分を振り返ってみること、よく考えていたと思います。地域にいる私たち大人が、どこまで子どもたちを見つめ、気付き、自立出来るように支えて、しっかり見守れるのか。私も、考えさせてもらえた時間でした。