子どもたちが話し合っている内容は、「いじめ」についてでした。
ほとんどの子が、いじめられた経験がありました。担任の先生が間に入って解決してもらっていました。その時、保護者にも連絡が入っていたそうです。
家族には自分の弱さを知られたくないと思ったけど、今振り返れば良かったと、口々に言っていました。
数日前にみんなそれぞれ、「いじめ」についてのアンケートを学校で記入したそうです。実に、今の自分と向き合う意識が高くなる、今の自分の立場から考えることの出来る、質問の内容だったそうです。アンケートを振り返って、
「スタートは、お互いの価値観の違いから、起きるものなのか?」
「いじめている側は、もしかしたら気が付いていないものかもしれない。」
「そういう時は、周りの誰かから言われたら、気が付くんじゃないか?」
「もし、泣くまで追い詰めている人を見たら、先生に相談しよう。」「いや、そうなる前にじゃないか?」
「もしかしたら、今の自分がいじめている立場になっているのではないか?と考えながら色々行動しないといけないね。」
「学校に来なかった子が学校に来て、声を掛けれていないけど、本当に良かったと思った。」
みんながそれぞれ、言葉や態度を振り返っている時間でした。部活を通しての練習試合や大会など、他の学校と交流することも多いから、挨拶したり、声を掛けたりしながら、お互いに相談出来る仲になって、他校の友達も増やしたいと、話し合っていました。
続いて「貧困」についての話になり、
「ご飯が食べれない人が居るらしい」
「弁当を持ってきてない人は、もしかしたら持ってこれない事情があったということか?」
「そうだね、クラスメイトに家庭の事情は誰だって知られたくないからさ、プライドを傷付けないように、さり気なくだね。」
「弁当を持ってこれる人は、自分の弁当から、黙って忘れた人に分ければいいんだな!」
「先生に言った方が良いな?」
「給食って大事だなぁ。」
「大人になったら、ご飯が食べれない子どもにさ、みんなで炊き出ししよう!」
「おいしいものを食べてる時って、幸せだよね。」
「おいしいもの、作る練習をしなくちゃね!練習からじゃない?」
「何、作れる?」
「目玉焼き」
「たまご焼き」
「たまご、ばっかり・・・。」
「もうちょっと家庭科、真剣にやろうぜ。」
「そうしよう!」
自分たちの生活の中にある事がらについて、無意識だったことが、意識する方に向いている、そういう時間だったと思います。相手を知ろうとすること、思いやること、その行動の方法、自分を振り返ってみること、よく考えていたと思います。地域にいる私たち大人が、どこまで子どもたちを見つめ、気付き、自立出来るように支えて、しっかり見守れるのか。私も、考えさせてもらえた時間でした。