2015年7月6日

マンツーマンセミナー

昨日から、三日間のマンツーマンセミナー、山口県の看護師さんです。ようこそ、お越しくださいました。

多くの患者さんとの時間の中で、お一人お一人の看取り期に入り、患者さん本人やご家族から出る、切実に求められる希望を叶えたいと言うことで、お看取り前後に関わる内容を中心に、熱心に技術習得に励まれています。今日は2日目を終えました。

高度医療の進歩と共に、私たちにも求められる技術が高度に、様々に複雑になりつつあります。時代に合わせながらも温故知新、地域のしきたりや死生観の中にある、いのちや悲しみとの関わり方を大切にしながら、お別れのお手伝いの時間を進めます。

山口県内には、70年前に戦争で亡くなった人を運び、山を掘って埋めた場所があるのだと教えてもらいました。70年間、語り継ぎ手を合わせ続けている地域の人たちのお話しを伺いながら、一つ一つの歴史の中にあるいのちの、深い話が胸を打ちました。

河童、座敷わらしなどの子どもたちの話しが多く伝わる岩手県のむかし話しも、お話ししました。飢餓で苦しかった時代に、間引きされた子どもたちは、今もみんなの心の中にその時代の、どうにもならなかった現実と共に語り継がれ、生きていること。妖怪と呼ばれる子どもたちの存在の、背景にあるものを知ると、妖怪だとか生きているとか、死を迎えているとか、そういうこと以前の問題で、いのちと、どう関わるかの方が最も大切になること。

昔の苦しみからの課題が、今の時代を作ってきたこと。私たちが生きていられるのも、誰かの存在があるからこその「生」であり、

今日までを様々な困難の中で積み重ねてくれた沢山の方の、忍び開拓して来られた人生があるからこその、今。

「死」に携わる時間の中で現代に求められること、「死」は遺された人の生きることに直接つながるから、これからを考え、伝えることを含めて話す時間もありました。

明日で最終日。明日は少し難しい復元の技術習得になりますが、今日までの2日間の合格ラインを基礎として、頑張ってもらえればと思います。

山口県と言えば、子ども夢ハウスおおつちを立ち上げてくださった藤原代表のお膝元。大学で藤原代表の講義を受けたことがあるそうで、すごく引き込まれる講義だったと話されていました。つながってますね〜!