2015年10月23日

埼玉県交通安全母親大会

「埼玉県交通安全母親大会」にて、500名の会員の皆さまに向けて県大会の中で、県知事、県警本部交通課部長、教育委員会の皆さまのご挨拶の後に、講演をさせていただきました。埼玉県庁の皆さまに大変お世話になりました。ありがとうございました。

普段県内で、通学中の子どもたちの交通安全に努めてくださる、見守りのプロの地域の皆さんです。色々伺い、本当に頭が下がりました。地域の中で、子どもたちは大人の胸を借りて育ちます。その子たちが大きくなったら、皆さんの姿を見て育ち、巡り巡ってまた地域に貢献して活躍してくれると思います。

本当にお勉強慣れされているというか、聞き上手な皆さんの包容力に包まれて、私も色々と肩の力を抜いてお話しをさせていただきました。聞き上手は、お話し上手と昔から申します。きっとお話しも魅力的なんだろうなぁと、皆さんの雰囲気に癒されていました。

お孫さんやお子さんを亡くされた皆さんが、亡くされた子と同じ年代の子たちの「いのち」を守る活動をされることは多くあります。子どもたちの通学路では、みんなの交通安全を見守ってくれていて、「信号を見なさい!」「横断歩道を渡りなさい!」「交差点では二歩以上引いて、信号が変わるのを待ちなさい!」その一言一言に、いのち意味がどれほどに込められているのか、「自分の気持ちはさ、分かってる人だけ、分かってくれりゃ良いのさ」見かけて挨拶をすると、そんな風に粋に答えてくれます。子どもたちの、本当に分かっているのか分からない(笑)「はーい!」のお返事に、ご遺族と目を見合わせて笑ったりします。きっと子どもたちの「いのち」は見守りで支えられているのかなと、思いました。「知らないところで、誰かのお世話になっている」親の目の届かないところでの、子どもたちの生活を思えば、世間さまに丁寧になるものかもしれません。

ご遺族は、大切な家族を「忘れないため」にいのちに関わる、守る、ための行動に移します。その行動に人が集まります。そこに理解してくれる、同じ経験をされた、同じ思いの「同志」として、コミニュティが出来ます。悲しみは基本、人に触れてほしくない感情ですから、たいていは人に言わないで生きています。でも、共有できる人を見付けたとき、また自分の中の答えや意味を探す気持ちがスタートします。

講演の中では、様々にお話しをさせていただきました。泣いたり笑ったりしていただきながら、皆さんの表情が変わっていくお姿を壇上から拝見していました。大切な誰かを思う表情も、多く拝見しました。会場の中は、温もりでいっぱいになっていました。

会場の中の9割がお母さま方々。皆さんと一緒の時を過ごしながら「母ちゃんって、やっぱりすごいな・・・。」素直な、昨日の私の感想です。

約1年間にお申し込みいただいた講演でした。講演のために、準備から何から何までお世話になりました皆さまに、この場をお借りして御礼申し上げます。そして、皆さまの益々のご活躍を、心からお祈り申し上げます。ありがとうございました。