2015年10月8日

曹洞宗婦人部北信越管区研修会

北信越5県からなる、平成27年度曹洞宗婦人部北信越管区研修会にお声掛けいただきました。会場には400名の、お寺を守る奥さまが前日から研修会をされていました。

復元納棺師と言う名前を、その方がみんな分かりやすいよって、復元を始めた10年前にご遺族から付けてもらってから名乗らせていただいていますが、その現場の中でのお別れのお手伝いのこと、東日本大震災のこと・・・。

復元は、特殊な納棺の時間に照らし合わせて、私が現場で行える内容の、知りたい情報を持っている人が居なくて、私には教えてくれる師が居なかったので、ずっと現場で悩みながら時に孤独に感じながらも、独学で進んできました。いや、師は「故人」だったのかもしれません。復元納棺ご縁から、人生を教えていただきました。今は、お医者さん方々が体のしくみ等含めて、答えあわせをしてくれる、恵まれた環境の中で更に技術を磨き、心を磨き、研鑽しています。復元後に故人に話し掛けるご遺族の姿は、私の心も癒してくれました。想い出を教えていただいたとき、その時からそれが、私の宝物にもなります。ご縁をいただいたご遺族の皆さんといっしょに、様々なことをお話しさせていただきながら、時にじっくりしんみりと、時に和気あいあいと、毎日学ばせていただいています。

東日本大震災の安置所の中の話しは、とても悲しすぎて、今でも勇気を出さなければ話せません。普段から人が持つ心の悲嘆をよくご存知のお寺さんですから、講演は本当に自然な流れでお伝え出来たと思います。お話しをさせていただきながら、本当に聞き上手でいらっしゃるなぁ〜と、思いました。聞き上手は話し上手と言われます。まさに!お話しも為になりました!

講演会場を、前日に教えていただいていたのにも関わらず、すっかり勘違いして他の場所だと思って、向かってしまっていた私。15分前に汗だくで、会場にちゃんと着きながらも、控えていた場所に居られた若いお坊さん方に、「いや〜、間違えちゃいました!」と話したら、

「あ、もう全然大丈夫です。もし間に合わそうになかったら、「講師の笹原さーん、講演会場にお越しください〜、講演のお時間でーす。」って、全館放送かけますから(笑)」

面白かった〜。聞き上手で、対応上手。素晴らしいっ!ということで、皆さまに支えていただきながら、無事に講演を終えて岩手県に戻り、納棺の現場に走っておりました。新潟県でも、本当にたくさんの皆さま方々にお世話になりました。ありがとうございました。

今日は、風がとても強いです。どうしても外に出るときは、充分お気をつけくださいね。