2016年2月10日

新潟県曹洞宗第4宗務所さま

布教、人権講習会の講師としてお声掛けいただきました。10月の寺族(お寺の奥さま)大会さまに続いて、今回は僧侶の皆さまに向けてのお話ということで、第4宗務所の僧侶の皆さまに、昨年に続きお世話になりました。

僧侶(お坊さん)のお勤めの中には、人生の壁に当たったときなど、今をどのように生きたらよいのかという多くのお知恵をいただける「法話」という専門的(だけど、とてもわかりやすい)なお話しがあります。現代でも多くの人がお寺にお参りに行く目的の一つとして、その法話を求めて足を運ばれる方も多く居られます。(納棺業の場合は、前後・間にお勤めがあるので法話を聞かせていただける機会が多くあります。)

今回は、12年の篭山行を満行後、3年間のインド修行をされた天台宗の、京都・大原三千院の門主、堀澤祖門師(大阿闍梨)の後に、90分のお話しをさせていただきました。

私がさせていただいたお話の内容としては、東日本大震災の中にある司法、死後変化と遺族心理など、お別れの時間からの情報を様々にお話しをさせていただきました。宗派を問わず元々お坊さんはお知恵をたくさんお持ちなので1を聞いて10以上のことを得られますし、一つ一つのことを一緒に考えていただけたりするので、お話しをさせていただく側としては、とても気持ちが穏やかです。私もたくさんの学びをいただきました。大変お世話になり、ありがとうございました。

もうすぐ震災から、5年の命日を迎えます。皆さんがそれぞれに、今の時間を過ごして居られると思います。昨年の秋ごろから、沿岸被災地で「子どもの幽霊が出る」と、現地の色んな方から連絡をいただいておりまして・・・。家族を亡くした人たちにとっては、人ごとでない訳です。教えてもらって場所は分かったけど、どうしたら良いものか・・・。安置所で安置されていた子どもたちを思えば、帰るお家も家族も無いのかな?と、心配しています。「一人で遊んでいる」なぁんて聞いてしまえば、放ってはおけないし、私に出来ることと言えばせめてお線香くらいは、上げてあげたい・・・(火は危ないので、お線香を置くものを持って行き、お線香が燃え尽きるまで手を合わせ、お水をかけて灰ごと持って帰ります)。時間を作って、回って来ようと思っています(子どもだから、夢ハウスの管理人、吉山くんを誘うかなぁ〜)。子どもって、生きてるとか亡くなってるとか関係なく、手が掛かって可愛いものだなと思いました。不思議なもので被災地では今現在でも、そういう目撃談が実はたくさんあります。

「怪談」というよりは、幽霊と呼ばれてしまう本人にしてみればただ「生活」しているだけなんじゃないのかなと、思う今日この頃です。この子たち一人一人が誰かの大切な家族には変わりません。昨日は、お話しをさせていただきながら、この話しはしませんでしたが、

彼らがどうか、神仏のご加護をいただいて、寂しくなく、笑顔で過ごしてくれますように・・・。

と、思いながら僧侶の皆さまに気持ちを委ねた時間でもありました。