2016年2月28日

いのち新聞お茶っこの会、御礼

一言で言うと、こんなに深い時間がこの世の中にあったんだなぁ。という感じでした。

一人一人の東日本大震災を語り、経験を語り、現在・過去・未来に対する思いを語り、聞き入る時間。泣いたり、笑ったり、考え込んだり。

いのち新聞で初めて企画したお茶っこの会。今まで経験したことのない、深い深い時間でした。

みんなそれぞれがハードな毎日を送っているため、IさんとFさんと、夢ハウスの吉山くんと、『体はクタクタに疲れているんだけど(笑)、こんなにステキな人たちと一緒に生きているんだねぇ。』という、感動と温もりを実感したねと話し合いました。

会場の準備から終了まで、差し入れいただいた皆さん含め、お出でいただいた皆さん含め、一人一人がリーダーだったんだと思います。そして、一人一人が主役だったとも言えると思います。そして、一人一人が縁の下の力持ちだったとも、言えると思います。

本当に一人一人に感謝した、時間でした。

いのち新聞スタートの初期は、高校生だった子たちも今は大学生。『この会って、こんなに育つんですね。まるでいのち新聞は、生きているみたい。』と言う言葉も出ました。

『死』は、『生』を教えてくれるのかもしれません。私たちは、毎日色々なことに出会い、何事もないなんてほとんど無く、いつも何かに悩まされ、嘆き、悲しむことがあります。でも、その中でも誰かに支えられ、肩の力を抜いてみたり、笑うことを復活させたり、ただ生きているのではなく、死を知ったときには、生きていることを意識して生きるということに、出会わせてもらっているのかもしれません。

人は普段悲しみを、触れてほしくないから、悟られたくないからと、隠して生きています。だから、悲しみを持っていることに気付かれないことも多くあります。平気なフリをしていることも多くあります。だからと言って、悲しみがゼロになっている訳でもありません。

今日の会は悲しみとは何か、悲しみとの付き合い方や向き合い方、悲しむ方法などが話し合われました。

ボランティアをしてくれた中学生の皆さんは12名でした。『次は、いつですか?』『絶対に次も来る!』ってみんなが言ってくれた、嬉しい質問もありました。次回を全く考えていなかった大人のメンバーで、『え?んー、そうだなぁ〜・・・ 』と考える時間もありました。

中学生は新鮮です。話の中で、
中A『孔子って誰?』
中B『中国の偉い人でしょ?』
中C『孔子って、何歳?』
私『ざっと、2500歳』
中ABC『えー!!』

中D『お釈迦さんって誰?』
中B『インドの偉い人でしょ?』
中C『お釈迦さんって、何歳?』
私『ざっと、2500歳。』
中DBC『えー!!2500年前って、何かすごい!』
私『本当にねー!何があったんだろうね。2500年前ってね。』

中E『じゃ、後でお迎えに舞い上がる?』
私『何が、舞い上がる?』
中F『お迎え!』
私『舞い上がるって、こうだよ。(ジェスチャー)』
中EFG『(大笑い)』
中G『お迎えに上がる?』
私『その通り!その使い方で、オッケーです。(笑)』

そういうやりとりも、ありました。大人と話して、言葉を覚える。私も、そうやって学びました。本当によく動いてくれる、中学生の皆さんでした。ありがとうございました!

遺族・被災者であるIさんが体験談を話してくれました。みんな、涙を流しながら聞き入りました。そしてIさんが言いました。

『だけどね、この悲しみを全員に分かって欲しいとは思っていない。分かってくれる人にだけ、分かってもらえればいいんです。』

遺族は、何でもかんでもと言う欲のある人はあまりいません。人それぞれを、体験として知っているからです。そういう押し付けのない、ステキな人が多いです。

そして、いのち新聞お茶っこの会を終えて、みんな普段の生活に戻ります。

お一人お一人、たくさんの皆さんの御尽力に、心から感謝を申し上げます。本当に、ありがとうございました。