2016年9月5日

台風10号災害被害について

全国各地から御心配をいただくご連絡を多くいただき、ありがとうございました。

当日の弊社の勤務体制は、事務所外の物を全部事務所内に入れ、午前中で解散し自宅待機となりました。

被害の多かった沿岸にもたくさん知り合いがおりますので、こちらから連絡したり、かかってきたりと電話がずっと鳴りっぱなしでした。私も現場中は電話が取れないので、かけ直したりと、色々連絡がつくまでは不安でした。

沿岸部まで、普段は1時間半〜2時間で行ける所が、台風被害の後は30ヶ所以上の道路が土砂崩れなどの影響で寸断され、まわり道をしなければ被災地に入れないこともあり、倍の3時間〜4時間掛かりました。私たちが移動した時間帯は、救援・救助・捜索などの車の邪魔にならないように、支援活動をされる知人から教えてもらって時間帯を選び、出来るだけ邪魔にならない時間に合わせての移動になりました。

現在も行方不明の方が居られ、現在の警察発表では、死者16名、安否不明者は7名。警察、消防、自衛隊の皆さんと県外からのご支援含め、救助、救援、捜索などが続いています。

断水している地域もまだあり、現在も給水車が支援しています。停電している地域も、まだあります。お風呂などは、被災地の温泉施設などが地域の人たちに解放をはじめました。被災地で更新される情報など、ラジオで情報を収集出来るようになっています。

これから降る雨の影響を考え、台風10号で大きく被害があった地域の、避難準備情報が発令されました。避難するときは貴重品を持ち、空き巣の被害に遭わないように気を付けてと、警察が報道機関に発表、そしてまわって歩いていただいたりと、地域の人たちに呼びかけています。(実際には町の中に、それはもう相当な人数の警察官が、活動してくださってます。)

子ども夢ハウスおおつちに関しては、夢ハウスの下の道路が、川の水が増水して冠水していましたが、みんな避難したりして無事でした。「津波の経験をしたから山に移ったのに、一体どうしたら良いのか分からない」と、東日本大震災の経験をした地域では、みんながそう話していました。仮設住宅で、川の水が入って来て生活が出来なくなった場所も発生していました。泥水の搔き出しも行われていました。全国各地の皆さまにご心配いただき、ありがとうございます。

大自然の脅威を度々体験させられますが、大自然に守られ生きているのも人の生活であると、高齢の漁師の人たちに教わりました。どうにもならない大自然が起こす災害に対し、たくさんのプロの皆さんに向き合ってもらっているのも事実です。ただし、みんな生身の人間なので、現地の人たちは、感謝しながらも、そこも心配しています。

今回の台風に対しても同様、地震、雷、竜巻、豪雨、台風など、避難指示が出ても、どのような災害が発生するのか、実際に警報が出ても、どのように気を付けてよいのか、分からないのが現状でした。台風などの強い風に対しては、とにかく家の周りを片付けて被害が拡大しないように、地震に関しては家財道具が倒れて二次災害に及ばないようになど、

災害を経験した時代や人たちから経験を学び、私たち自身が自分の身を守りながら防災意識を高めて、まわりと声を掛け合い、助け合うこと。立ち位置をわきまえながらも、つながることと、一人ひとりの力が、今、必要だと思います。

ボランティアセンターのボランティアさんの募集は、避難準備情報が発令されたため、一旦受け入れを停止しています。安全な状態になったら、又、ボランティアさんにお力をお借りする呼びかけがあると思います。物資の受け入れ条件などもありますので、各市町村にお問い合わせください。たくさんの質問を、ありがとうございました。

ボランティアと言えば、今回の災害で地元の中学生が被災したクラスメイトの話を聞き、「黙って過ごしてはいられない」と担任の先生に相談し、みんなでクラスメイトの家の、泥の搔き出しなどを中心にボランティアをしている姿が、テレビで報道されていました。子どもたちの思いを叶えた先生も、ほんと偉い。

とても、頼もしく勇気をもらえる情報でした。子どもたちの一生懸命な姿は、時にあまり話しの通じない頭の堅い大人の心を動かします。これ、本当。(この子たちの担任の先生のことではない。先生は、素晴らしかった!)人は、頭で考える行動も素晴らしいけれど、みんなの心を代弁するようなステキな行動は、やっぱり人の心を動かすものです。

子どもたちの勇気のある行動に、それを叶えた先生の行動に(その大変さがよく分かるから)、頭が下がる情報でした。