2015年3月16日

マンツーマンセミナーについて

マンツーマンセミナーを受講された皆さんから、腐敗(現代でも普通にあります)や事故等の困難遺体の復元を実行し、ご家族に対面していただいて、「眠っているみたい」等々と、お別れの時間を提供出来ましたと、報告が続いています。

マンツーマンセミナーのお問い合わせも大変多くいただいていますので、お答えしますね。

腐敗は、孤立死や孤独死に多くあります。孤立死は、主に他者との関わりが生前からなかった方。孤独死は、他者との関わりがあったけど、一人で亡くなっていた方。他に、事故、自死で時間の経った方。災害等で時間の経った方等々。

例えば、息を引き取られたとして、その場所が日の当たる場所で、室温が段々暖まり高くなっていくと、消化器系からバクテリアの増殖により変色が発生し、人の体は腐敗が進行し段々と体が膨張します。おもかげを全く無くしますが、警察の検視(警察はすごい)で死因は特定出来ます。建物の中なら数日、外なら1日で虫が付きます。本人かどうか分からない時は、DNA鑑定が行われます。と言う方を元に戻して欲しいと言われたら、この場合は重度の復元になります。

復元の現場は、その死後現象自体を直視出来るか。は、まず大きなミッションだと思われがちですが、マンツーマンセミナーに学びに来られるほとんどの方は、現場で遺体と対面して背景を知り、「戻すことが出来たら」と大きな後悔を持ち、わざわざ遠い岩手県まで全国各地から、弊社に技術習得のために来られます。

遺体の状態がトラウマになると言うよりも、その方の死(人生の最期)の背景(社会問題)にあることの方が、とても心が痛くなり深く心に刻まれていることがあるのです。だから、自分に出来ることを増やして復元に挑むと言う、もう諦めたくないと言う気持ちが、目の前の背景に向かって行こうとする勇気に変わるのです。遺体の状態に向き合っているようで、実は、背景に向かっているのが、現場にいる私たちの心情です。死を迎えていらっしゃるけれども、私がこうしてここに居させていただいて、ご縁をいただいていることの意味を大切に考え、全力で尽くさせていただくことで、二度と戻らない今の時間と、いただいたご縁を全うしたい。と言う気持ちを、皆さんが持って来られます。

なので、マンツーマンセミナー中は、何度も復元のカンファレンスを行います。個別指導ですから、その人の得意不得意に合わせます。だから、みんな必死です。

復元に挑めるようになると、亡くなられた方を前にした時、どんなに小さな死後の現象でも、「これは死後の現象だな」と気付いて元に戻せるようになります。

死後の現象は、本人の意思で起こるものではありません。でも、それを解決出来ないと、家族に説明しても聞いてはもらえません。残された家族に安心していただけるように、技術を持つのが私たちの役割であり、家族として受け入れてもらえたら、次のプロへきちんと引き継ぐ。

不思議なもので、復元中は様々な音や、小さな話し声でも、外の犬や猫の鳴き声、小鳥の声までよく聞こえます。色々考えず、頭を空にして、一つ一つ見付ける復元部位を、引き出しを開けて丁寧に直していきます。ある程度の緊張感まで持って行くと、手がよく動くようになります。技術の引き出しを増やすこと、その引き出しを上手に使う、そのコツとポイントを掴んでもらう特訓も、マンツーマンセミナーで行います。

死の世界に生きていると、生きていること自体が奇跡だと思えます。当たり前に生きているのではなく、私たちは生かされて、いのちをつないでもらっていることを、強く意識ぜざるを得ません。

生きていること自体が愛おしく、

生きている人と
死んでいる人の境はなくなり、どちらも大切な存在となります。

社会問題の陰にある人の人生も、年齢問わず、一人一人大切な人生です。復元の現場は、決して日の当たらない現場ではあるけれど、縁の下の力持ちセミナーが、マンツーマンセミナーです。

医療・介護職の方であれば、全国7カ所で日総研さんのセミナー、葬儀業界の皆さんであれば、春と秋に綜合ユニコムさんのセミナーがあります。どちらのセミナーも、何度も受講される方が多いセミナーです。マンツーマンセミナーではなくても、この二社の出版社さんのセミナーがありますので、是非どうぞ。

上記二社の出版社さんのセミナーは、それぞれに出版社さんへ、お問い合わせください。

マンツーマンセミナーは、医療向け(ER、ICU等お勤めの看護師さんからお問い合わせ多く、新しく出来ました。1年経つけど、オープンにはしていませんでした)納棺のコースと、復元のコース等、色々コースがありますので、弊社にお問い合わせください。