2015年9月3日

綜合ユニコムさんセミナー

葬儀担当者・納棺スタッフのための

【ご遺族参加型】

納棺の手順とポイント(第16回) 

   9月1日(火)


【状況別ご遺体処置】と【死化粧】

のポイント(第13回) 

             9月2日(水)



年に2回、3月と9月に行われている恒例のセミナーです。2日間の講習の中で、たくさんの技術を習得していただきました。

2日目は特に、1日目の技術が基本になり、それに追加していく非常に高度な専門技術講習になります。どんどん高度になる中で途中、放心状態になる方も居られて(笑)、「大丈夫ですかー?」と、ちょっと休憩を入れてみたり。

「戻してください。」と泣きながらご遺族にお願いされたのに、叶えられなかった。ずっと、その後悔を持ったまま今日まで来ました。

「状態の悪い、子どもの復元と納棺、安置法を、親御さんの希望に沿う形で知りたい」

「遺された方に生きていただくための、納棺の流れを知りたい」

今回も、質問が本当に多く出ました。講習の中で、お答えしながら進みました。

2日目の特殊遺体の講習は、納体袋と言うビニール製の袋に安置され、中が見えないようになって警察署で安置されています。その袋を開けて、元に戻すのが復元の技術です。死の迎え方も、発見される日数も、背景も、そのお体の状態も様々です。復元出来ないと、遺された家族はずっと自分を責めています。ご遺族の希望により、戻します。

情報を持ったら、自分の引き出しを整理整頓してくださいと、お願いしました。

情報を持ちすぎて選択を誤り、良かれと思い込み押し付けの行為に走ってみたり、時に自分も求めていなかったあらぬ結果を招くことがあります。あの人がそう言った、あそこにそう書いてあったなど、ご遺族の意に沿っていないのなら、持っている情報で必要のない物もある訳です。結果、言い訳につながるような情報は、ご遺族を深い悲しみに落とし、悲しみを怒りに変えます。それほど現場は、はっきりとしていてものすごく厳しいものなのです。

勉強することはとても良いことだけれど、情報を持ったら道理に叶っているのか、目の前のご遺族が本当に求めていることなのかを自分自身で判断し、自分の知識を常に整理整頓し、必要に応じて必要な情報や技術の提供が出来るように、しっかりと自分の中に落とし込んで準備を怠らないようにすること。要は、如何にニュートラルな気持ちを保ち、心を込めて施行に入れるかと言うことです。

日本人の遺族心理に沿い、復元は体の処置もきちんと行わないとなりません。お顔とお体が、ご遺族にとって安心出来る状態になっているかどうか。自分のチェックを厳しく、終わらせないといけません。

今回も、全国各地から本当に多くの納棺を担当されている皆さんに、ご参加いただきました。今回の情報を、皆さんの現場にしっかりと落とし込んでいただき、益々のご活躍を期待し、お祈り申し上げます。目の前の故人とご遺族に、皆さんお一人お一人の心を、これまで以上に尽くしていただけますように。微力ながら、応援しています。