2015年9月30日

逃げ出した葬儀⁉︎

今月は、お世話になった方の葬儀に参列させていただきました。お体があるときに、毎日通わせていただいて、私は毎日生き返ってくださるのではないかと、実は思っていました。

「よく来たね、ゆっくりして行きなさいね。」いつも、そう声を掛けていただいていたから、毎日、その言葉を掛けていただいているような気がしました。長い御安置でも、お体に負担が掛かっていなかったことがよく分かる、最後の日まできれいな安定されたお姿でした。火葬の日、霊柩車を見送ろうと道端に立っていました。霊柩車の通る道を間違えたのでお見送りは出来なかったけれど、その待っていた1時間は、本当に色々と考える時間をいただいた、貴重な時間になりました。葬儀のとき、焼香の順番が回ってきそうになり、

「やっぱり今は、お別れしたくない。」と思ったら情けない私は、焼香せずに、こっそり逃げ出してしまいました。本当に、悲しかった。その帰り道には色々考えながら、「ちゃんと時間を作って、心を整えて、お別れじゃなくて、改めて御礼に行こう。」そう思ったら、少し楽になった気がしました。

東日本大震災のときもいつも見守っていただいて、御自身も切なすぎる悲しみをいくつも経験され、そして多くの人の安心のために御尽力されました。包容力の本物を、お姿から教えていただきました。

「よく来たね、ゆっくりして行きなさいね。」私も笑顔で、そう言える人になりたいな(まだまだ無理だけど)と、今は足跡を辿りながら、全く追いつくわけがないけれど、追いかけて行こうと思っています。生前にいただいた、輪袈裟が形見になりました。素晴らしいご家族と、そしてひ孫さんに見守られながら息を引き取られたと伺い、改めてステキなご家族であることを感じました。やっぱり、さすがです。最後の最後まで、本当に色々なことを教えていただきました。ここで頑張らないと、恩を仇で返すことになってしまうから、何としても頑張ります。

本当に、本当に、ありがとうございました。