2013年6月27日

ご本人がお好きだっもの

お棺の中へ、ご本人がお好きだった好物、燃える物で大切な物を一緒に入れて、持たせて差し上げることが出来ます。私のお取引先の葬儀社さんの担当さんに、「このお品物は大丈夫ですか?」と、私はよく現場で相談しますが、行政の管轄でエコの問題で厳しくなった火葬場で入れてあげられる物と入れてあげられない物に、ご遺族が悩んでいる時にも、担当さんが分けてくれます。現場で私がご遺族に「お好きだった物は何ですか?」と伺うと、嬉しそうに「味噌おにぎり」とか「ばっけ(ふきのとう)味噌」等、岩手県で食される特有の物が出てきます。「パチンコ」「競馬」などもよく出ますが、パチンコはドル箱を紙に書いてもらって、競馬は競馬新聞を入れてもらうことが多くあります。「氷川きよし」「北島三郎」「水戸黄門」などもよく出ますが、写真や雑誌の切り抜きが多く入ります。「お好きだった物は?」と伺った時に「やっぱり、俺‼」と、奥様を亡くしたご主人がおっしゃることもあります。「そうですよね、そうです。うん、うん。」と言うと、「だから、一緒に棺に入っても良い⁇」と、目に涙をいっぱいためて、言葉が続く時もあります。精一杯の今であることが、よく伝わって来ます。納棺の時間には、大切な方とゆっくり過ごしていただけるように時間を配分することも求められますので、棺の蓋を締めるタイミングを間違わないように気を付けています。大切な方とのお別れの時間には、ご遺族に必要な情報を的確に、言葉に思いやりを込めて、お伝えします。同じ地域に伺うと、この後のお話も聞かせていただきます。それはもう、胸がいっぱいになるお話で、自分のミッションの意味をまた、学べる時間でもあります。支え合い、いたわり合い、尊重し合う。大切な方を亡くされた遺されたご遺族は、何かいつも、更にとても素敵な人柄になられていると感じることがあります。子どもを亡くした経験の後、私の考え方もずいぶん変わりました。人に支えられ、生きる勇気をもらって、やっぱり生かされていると、思います。出逢う事の凄さと、そのご縁に感謝です。さて、明日は大槌町の子ども夢ハウスへ行って来ます。o(^_-)O