2013年10月12日

岩手県遠野市の河童淵

「河童が出るぞ!」「河童を見たぞ‼」「河童に足を引っ張られるぞ‼」など、昔からよく騒がれる河童のイタズラ。河童は、「河」川の「童」子ども・・・と、書く。遠野物語や、妖怪伝説によく登場もする河童。

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河童の肌の色は、「緑」「赤」「青」など。今の私の現場の視点から見ると、死後に起こす人の肌の色。肌の色が「黄」が無いので、たぶん河童は、肝臓は悪くないんだと思う。

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遠野のお年寄りから教えてもらう河童物語は、いつだって胸がグッと熱くなる、そういう時間がある。「遠野の河童は、寂しがり屋。いつだって誰かにちょっかいを出す。誰かにかまってもらいたいんだよぉ。「お母さん何処さ行ったかなぁ?」ここら辺のお婆ちゃん達は、みんな、河童に話し掛けるんだよ。大昔に「間引き」された、可愛い、可愛い、子どもたち。時代がね、あの子等を生かしてはくれなかったんだ。」いのちの昔話は、ここにもある。飢餓などの飢えに苦しんだ時代の、昔話。母親等が、ここで自分の子どもを川で・・・。親子双方の、泣き叫び、気が狂いそうな感情を、どうしようも出来ない時代の現実を、この川はみんな、見守ってきたんだと、お年寄りは教えてくれる。

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やっぱり親はここへ戻って来て、一目でも自分の子どもに会いたいと、ここで亡くなった子どもたちを見付け、死後に変色を起こしても、泣き叫び抱き抱えたと言う。だから、河童の色は、死後に起こす人の肌の色なんだなぁ、と思った。いつしか母親達のたまり場になり、悲しみを共有した河童淵。自分達が老いて死を迎えても、子ども達のことは覚えていて欲しい・・・。その親の思いが「河童」伝説を作り上げたのではないか、と、言われている。今の時代は、どうしても事情があって子どもを育てられないのなら、行政に相談出来る。保護して、里親とも巡り合えるかもしれない。誰かとつながれることは確か。そして、誰かがやってくれるだろうと思わないで、自分がつなげるんだと言う意識を忘れてはいけない。「いのち」は、何を意味するのか、遠い昔話からも学ぶことは多い。高齢化社会の今、超高齢化社会を迎えると言われている今。お年寄りが天に召される前に、「いのち」の財産は、お年寄りの知恵と経験の中に沢山あるから、伝授してもらえるように励まなければならないと思う。河童の話をしてくれるお年寄りは、たいてい泣きながら語って下さる。ご本人の大事な事を教えていただいているのだと言う、こちら側の受け取る気持ちも非常に大事であることは、言うまでもない。「向こうで親に会えてると良いね。」その思いが通じるように、手を合わせる意味を又、考える。一人一人のいのちを、みんなで輝かせてあげられたら良いね。岩手県に起こしの際は、どうぞ、河童淵にもお立ち寄り下さいね。【追伸、遠野市では「河童捕獲許可証」が一枚二百円でNo.リングされた物が売っています。これが無いと見付けても捕まえて抱っこする事は出来ません。河童は、抱っこする事は出来ますが、遠野市を出る事は許されていません。迷子になると可哀想なので、すぐ川に戻してあげるのがBestでしょう。詳しくは、河童淵に居るおじさんに聞いてみてください。河童捕獲許可証は、遠野市の風の丘で販売しています。】