2013年10月31日

西南中学校三年生の皆さんへの復興教育授業

朝から授業に向かう時間までは、仕事をしていました。午後、北上市の隣の市、花巻市の中学校三年生の皆さんへの「復興教育授業」で学校へ伺いました。皆さんは、来月に復興交流で釜石市に行くそうです。皆さんは膝の上にしっかりメモを取るための準備をし、授業中には一生懸命メモをしていました。「知る」「つながる」「考えて行動する」お話をする度に子どもさんたちから感じる素敵な思いです。授業中にマイクを向けると、一生懸命考えて答えてくれました。いつも復興教育授業に伺う度に思うことは、子どもたちも、しっかり復興を考えているということ。そして、授業を受けてくれる生徒さんの中には、被災地沿岸から内陸に引っ越して来られた子どもたちも居て、同時に大切な家族を亡くした経験のある子どもさんたちもいます。それぞれの立場の中で、そして生きてきた中で、「今」出逢えたご縁に感謝しながら私も皆さんと共に、様々に感じ取れるように「いのち」の話も含めた復興教育授業としての90分でした。

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スタートは「いのち」の話から始まり、みんなと一緒に「いのち」を考えました。そして、東日本大震災の話を進めて行きました。過去、現在、未来を考える時と、目の前の人とお話をする時に大切なことは、「背景を感じ取ること」。根掘り葉堀り聞くのではなく、お話をしてもらっている内容を大事にして、感じ取ること。復元師として、ご家族の気持ちを技術に変える勇気を奮い立たせるために、しっかりご家族とお話をさせていただきます。毎回、「自分に負けない。限界は、自分で決めてしまわないように、二度と戻らない「今」を、どれ位大切に出来るか」その気持ちをいつも忘れないように、大事にしています。等々をお話ししました。

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授業終了後の質疑応答もずっと続いて終わらず、皆さんが真剣に「復興」を考えていることが良く分かりました。嬉しい時間でした。授業の最後に、皆さん全員で歌の合唱と手作りの花束をプレゼントしてくれました。感動的でした。今日の復興教育授業では、岩手県教育委員会復興教育担当の先生がお出で下さりました。子どもたちもみんなもとっても嬉しそうでした。復興教育も、本当に子どもたちにとって大切な授業となっていると思います。授業で色んな人と出逢うことは、その度に始めて「違う世界を知る」と、言うことだと思います。私の場合の授業内容は、「復元ボランティア」ですが、捜索してくれる人が居て、重たい瓦礫から出してくれる人が居て、安置所まで運んでくれる人が居て、検視してくれる人が居て、警察官の皆さんがある安置所では、川にみんなで水を汲みに行ってくれて、そのお水でみんな綺麗に洗ってもらって、棺に安置してくれる人が居て、そして、やっとそこで復元ボランティアとしてのお手伝いとなるわけです。「復元ボランティア」を知りたいと思って下さる皆さんに、その背景をお話し出来る機会をいただけることは、私にとってもとても嬉しいことです。今日という日に、又、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。釜石市の交流、皆さんの益々のご活躍を、心からご祈念申し上げます。ファイト‼