2015年1月16日

今日の納棺で

ずっと納棺の現場に走っていました。

棺の蓋を閉めるとき、本当に悲しい気持ちになられる御遺族を前にして、胸がギュッとなる時間を共に過ごさせていただいていました。

「納棺なんて、しない!」と玄関先で怒られて、そして「納棺はしたくない!が本音なんです。」と、泣き崩れて号泣される場面からスタートしたり、

「お父さんなんて嫌い!」と最初に言っていた子が、棺の蓋を閉めるときにずっとお父さんの頬を触っていたり、

「お母さんの子供には、二度と生まれないからね!」と、大きな声で泣きながら、棺に安置したお母さんから離れられなかったり、

「水が飲みたいと言っていたのに、飲ませてあげられなかった。」と、棺の蓋を閉める前に、末期の水をしてみたり、

本当は私が皆さんの前に伺った時点で、死を意識されていることは、すごく強く感じています。今しかない、火葬までの限られた時間の中で、お家の方のペースで、時間をゆっくり感じていただけるように、限られた一時間の時間を進めてさせていただいていました。

大切なご家族の死を経験された、遺されたご家族の皆さんの、深い思いやりと優しさに、きっと亡くなられたご本人は、ニッコリと笑っていらっしゃるかもしれませんね。と、思う現場に、多くご縁をいただいていました。

人の感情も、思いも、一人一人違っていて、それぞれです。今日の現場では、明日で阪神淡路大震災から20年と言う時を迎えること、東日本大震災の被災地の納棺では、多くの方が阪神淡路大震災に心を向けていらっしゃいました。