2015年1月6日

帰省中⁉︎

帰省中の方の参加が多かった、年末年始の納棺の時間の中で、「帰省中だった。」の会話を御遺族がされていた時に、小学生と中学生の子たちがコソコソ話をしていた。

「どうしたの?」って聞いたら、大人の会話が分からないとのことで、何について分からないのか聞いてみた。大人の会話の中に出てくる、「帰省中」が、子どもたちは「寄生虫」だと思い込んでいたようで、みんなで大笑い。「規制中」って言うのもあるよ。なんて、みんなで話した。故人は国語の教師だったそうで、日本語のあれこれを話した今の時間。故人らしい納棺になったと、皆さんが話されていました。

外科のお医者さんの納棺の時に、旅支度の中で、「結び目がほどけないようにね。」とお年寄り皆んなに言われて、ひもの結び目を「立ち結び」にする宗派で、息子さんも外科のお医者さんでいらして、「絶対にほどけない結び方を、外科では習うんです。」と、涙を流しながら結んで見せてくれました。皆さんが大歓声。そして、拍手。

人生の風には、いろんな種類がきっとあって、勇ましく向き合わなければならない風と、しっかり乗っからなければならない風と、なんとなく寄りかかってみようかなと言う風と、通り過ぎて行く風など色々あるようで。

でも、向かい風があるから、飛行機は飛べるのだと言う。

「生きることは飛行機のように、向かい風に向かっているようなものだなぁ。」と、喪主さんが先日の納棺の時に言っていた。そうかもしれないなぁと思った。

でもそよ風の時もあるし、風が無くて鳥が鳴いている時もあるし、土の匂いを風が乗せてくることもあるのだと思う。風は波を起こして、少し強くなることが時々あって。きっと、人生には何度も波があって、1日の中でも波があったりして、悩んだり考えたり、立ち止まったりしながら、上手くそれらと付き合って行けることが、鍵なのかもしれませんね。

何にもしたくない時は、ぼーっとして力を蓄えていても良いと思うけど、今度はあんまり怠けているモードに入っていると、秋田県からナマハゲが山から降りてきて「怠けてるやつ、いねぇがぁ〜。」って来るかもしれないから、気を付けてください。

けれど、帰省中と寄生虫と規制中には、けっこう感動した私でした。日本語って、すごいですね〜。