2015年1月9日

子守唄

昔から伝わる子守唄。地域により、色々な子守唄があります。納棺の時間の中で着付けを終えて、棺に移動する時は、本物の棺を見て、現実の死に向き合われて、最も遺されたご家族が悲しまれる時ですから、お気持ちに合わせて少し時間を取ることがあります。そんな時に、遺されたご家族が、亡くなられた方に手向けるのが、

子守唄。

時には胸をトントンと、
時には添い寝をされて、
時には肩の辺りに顔を伏せながら、

小さな子どもさんが、
お父さんやお母さんが、
おじいちゃんやおばあちゃんが、

子守唄を歌われることが、多くあります。地域により、様々な子守唄が歌われますが、お別れの時に選ばれる歌なんだなぁと、思うことがあります。

「こんなことになるなら。」

と言う言葉は、どのタイミングでも出てくるのが納棺の時間。後悔の形は、皆さん一人一人違います。色んなお話を伺いながら、皆さんと色んなことをやってみて、心の移行に合わせて傍に居させていただきながら、自分の頭の中の、心の中の引き出しの中で、お役に立てることを私も必死に探します。

子守唄を歌われる時間は、悲しいけれど温かく、それでいて強さを持つ「最期」の覚悟が伝わってくる、胸が締め付けられる、そういう時間です。

納棺終了後に、ご家族とお話をしてから帰ることが多くありますが、そんな時にどんな町の中でも「自然」を感じる方が多いですね。

風が吹いたり、
落ち葉が落ちる瞬間だったり、
桜が咲いていたり、
雨が降っていたり、
雪が降っていたり、

日本の四季の中で、当たり前にあることだったことが、何か亡くなった家族のメッセージの様に感じて、一つ一つのことがとても愛おしくなるときです。

何処かに居てくれると言う思いが、自然の中に、大切な家族の存在を感じるときなのかもしれませんね。

子守唄でお別れをされた現場終了後は、さっきの子守唄を口ずさみながら、玄関を出て帰られる方が多いですね。その姿を見守りながら、

「今日の日の思い出を、持って帰ってもらえたね。」と、喪家の皆さんがお話しされていました。

今日はマンツーマンセミナー5日目です。4日目の昨日まででも、随分腕を伸ばしていました。でも、気は抜けませんよ。ラストスパートです。ビシバシ頑張りましょう〜!