悲しみの感情も、
価値観も、
過ごした時間も、
大切と思えることも、
みんな一人一人違います。
おじいちゃんを亡くしたお孫さんが、
教えてくださった、とても素敵なお話があります。
もちろん、Blogに御紹介する、
ご本人の許可はいつも通りいただきました。
納棺終了後に私の車まで荷物を運んで下さったお孫さん。
孫「僕、すごく、じいちゃんに可愛がられていたなと、
思いました。あ、そうかって、気が付いた時に、
価値観って高まるものですよね(笑)。」
小さい頃、おじいちゃんのお誕生日に、
歯ブラシを買ってプレゼントしたのだそうです。
学校の歯磨き週間を頑張っていたお孫さん、
あんまり歯磨きが好きではなかったけれど、
おじいちゃんの誕生日プレゼントに歯ブラシを選び、
おじいちゃんにも歯の磨き方を教えてあげたそうです。
お孫さんはおじちゃんに、おこずかいから、ちょっと値段の張る
豚毛の歯ブラシをプレゼントしたのだそうです。
大好きなおじちゃんが亡くなった晩に、
お母さんから教えてもらったそうです。
「可愛い孫から、初めてプレゼントをしてもらった歯ブラシ、
「どうしたら良いか」とお母さんが、おじいちゃんから相談を受けた。」と。
「「総入れ歯だから、歯ブラシが必要ないけれど、それを孫に言えない」と。
だから、総入れ歯を入れたまま、歯ブラシを一緒にしたら喜ぶよ。」って、
お母さん、おじいちゃんに提案したそうです。
「僕の思い出の中には、おじいちゃんと一緒にニコニコしながら、
歯磨きをした想い出が鮮明にあって(笑)、でも、総入れ歯であること、
知っていたけど、気が付きませんでした。プレゼントするなら、
入れ歯洗浄剤ですよね。(笑)僕も年を取ったら、
じいちゃんみたいな、じいちゃんになりたいとおもいました。」
と、教えてくれました。
死は終わりではなくて、
遺してもらえた大切なことと向き合ったとぎ、
とっても胸が温かくなることに出会えることもある。
ずっと心の中に一緒に生きているって、
想い出が自分を支えてくれるって、
きっとそういうことなのかなと、
教えていただいた、素敵な時間でした。