2014年9月28日

磐城共立高等看護学院

26日、福島県の被災地沿岸部にある、
磐城共立高等看護学院の文化祭。
特別講演にお声掛けいただきました。

最初にご連絡をいただいた時、
私のスケジュールの空きが全く無く、
お約束してから2年越しで、
やっと伺うことが出来ました。

公開講座とのことで、学生さんの後ろの席には、
地域の方も多くお出で下さいました。

学生さんは、被災地で生まれ育った子どもたちです。
いわきの、福島県の看護の担い手です。
彼らが見てきた福島県、そして今。
普段の生活の中に東日本大震災と、
もう一つ原発の事故を抱えています。
それでも、医療従事者になれば、
毎日の使命を果たし、一日一日を過ごさなければなりません。
東日本大震災の発生時は、みんな高校生だったそうです。

校長先生も、先生方々も、学生さんも、地域の皆さんも、
みんな素敵な皆さんでした。

校長先生は、病院の院長先生もされているそうで、
講演の終了後に、お話しをしてくださいました。

「30年以上も前の話です。僕は心臓血管外科で、
たくさんの手術を担当させてもらました。(中略)
ある時、術後に亡くなった小さな子どもさんが居ました。
解剖も担当して、終わってから、
その子の顔が青白く蒼白になっていることに気がつきました。
見渡しても当時はお化粧品も何も無くて、解剖室を見渡すと、
黒板とチョークがあって、僕はそのピンクのチョークを削り、
指で、頬と唇に色を付けました。」

先生の中にずっと一緒に生きている患者さんは、
きっとたくさん居らっしゃるのだろうと、胸が熱くなりました。

マザーテレサの言葉があります。
「どれだけたくさんのことをしたかではなく、
どれだけ一人一人に心を込められたのか。」

まさに、校長先生は一人一人に心を込めていらっしゃいました。
人の目が無い、見えていないところでの先生のお人柄。
とても、心温まるお話でした。

皆さんにお会い出来て、本当に嬉しかったです。
又、お会いしたいですね。ありがとうございました。