26日、福島県の被災地沿岸部にある、
磐城共立高等看護学院の文化祭。
特別講演にお声掛けいただきました。
最初にご連絡をいただいた時、
私のスケジュールの空きが全く無く、
お約束してから2年越しで、
やっと伺うことが出来ました。
公開講座とのことで、学生さんの後ろの席には、
地域の方も多くお出で下さいました。
学生さんは、被災地で生まれ育った子どもたちです。
いわきの、福島県の看護の担い手です。
彼らが見てきた福島県、そして今。
普段の生活の中に東日本大震災と、
もう一つ原発の事故を抱えています。
それでも、医療従事者になれば、
毎日の使命を果たし、一日一日を過ごさなければなりません。
東日本大震災の発生時は、みんな高校生だったそうです。
校長先生も、先生方々も、学生さんも、地域の皆さんも、
みんな素敵な皆さんでした。
校長先生は、病院の院長先生もされているそうで、
講演の終了後に、お話しをしてくださいました。
「30年以上も前の話です。僕は心臓血管外科で、
たくさんの手術を担当させてもらました。(中略)
ある時、術後に亡くなった小さな子どもさんが居ました。
解剖も担当して、終わってから、
その子の顔が青白く蒼白になっていることに気がつきました。
見渡しても当時はお化粧品も何も無くて、解剖室を見渡すと、
黒板とチョークがあって、僕はそのピンクのチョークを削り、
指で、頬と唇に色を付けました。」
先生の中にずっと一緒に生きている患者さんは、
きっとたくさん居らっしゃるのだろうと、胸が熱くなりました。
マザーテレサの言葉があります。
「どれだけたくさんのことをしたかではなく、
どれだけ一人一人に心を込められたのか。」
まさに、校長先生は一人一人に心を込めていらっしゃいました。
人の目が無い、見えていないところでの先生のお人柄。
とても、心温まるお話でした。
皆さんにお会い出来て、本当に嬉しかったです。
又、お会いしたいですね。ありがとうございました。