2014年9月25日

お彼岸

自分の家のお彼岸のお参りに行けていないけど、「ごめんね。」と、じじの部屋にある
仏壇に手を合わせていました。

現場第一に走りながら、
アポイントのお約束も現場が入ると、
お待たせしてしまうと言う、
本当に申し訳無く思っている状況ですが、
御理解いただいて大変、有難い限りです。

「お彼岸だよ!」沿岸の、あの津波から家族の帰りを待つ御遺族からも、
たくさんお電話をいただいていました。
警察の捜索も、まだまだ続けていただいていて、
みんな、希望を捨てずにいられるのだと、
教えてもらいます。有難い限りです。

全国からお問い合わせが多くなった、
お医者さまからのお問い合わせ。
患者さんの復元に力を尽くしてくださろうと、心打たれる日々でございます。
医療の現場も、難しい復元が多く存在します。

私が伺う、警察の検視でお世話になる、強烈な臭いの腐敗、
形を留めない変形等、警察では大事に安置をしてもらっています。
こちらも難しい復元が存在しますが、警察官も一生懸命手を尽くしてくれます。

でも、亡くなる方に関わる専門職の目は、今の状態だけではなくて、それ以上に、
その背景と環境を見ています。
背景や環境の「今」を見て、
生きざまの「過去」を見て、
遺された御家族が求める形で、
「未来」のお手伝いです。

葬儀の時間には、
宗教者がお出でになりますから御遺族は、
宗教者の言葉と存在を求めますので、現場はそういう時間の流れになります。

御遺族の訪問をさせていただくと、
「御住職との会話」に道を見付けられる方が本当に多くいらっしゃいます。
納棺師はあくまでも、影の存在。汗だくで(笑)忍者の様に動き回って、現場で尽くします。

そんな風に、故人の傍には必ずプロが居て、
時間も人も繋がっているのだと思います。

みんな、亡くなっている人に話し掛けることは普通のことで、光が当たらない「死」の世界ではありますが、人の温もりは普通の生活よりもあると、私は思ったりすることがよくありますよ。

お彼岸も、一人一人の大事な背景があるから、
想い出をお話しいただきながら、私も癒されます。

「お参りに行きなさいよ〜」と怒られながらですが(笑)