2013年8月4日

琉球リハビリテーション学院 オープンキャンパス

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 「子ども夢ハウスおおつち」を立ち上げてくださった、夢のみずうみ村の理事長である藤原茂さんが、学院長を務める琉球リハビリテーション学院のオープンキャンパスにて、沖縄ならではの青空の下、午前と午後で二回講演をさせていただきました。

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午前の部では、オープンキャンパスに来てくれた高校生を中心に、そして一般の方々に向けてお話をさせていただきました。目をキラキラさせて聞き入ってくれた高校生の皆さんの目が、とても印象的でした。講演が終了し、一人の女の子が駆け寄って来てくれました。聞けば、26才とのこと。彼女が言いました。「どうしても笹原さんに伝えたいことがあって、今日、来ました。NHKスペシャル、母と一緒に見ました。二人で笹原さんの気持ちや、被災地の話しを話し合いました。私達の沖縄は、戦争を経験しています。そのことについても、話し合いました。そして、番組に出ていたご遺族の気持ちが、私にはよく理解出来ました。何故かと言うと、母は癌だったからです。NHKスペシャルを見ながら、母は亡くなっていく、子どもを遺していく親の気持ちを話してくれました。私は、遺される側の気持ちを母に伝えました。死を迎える前に二人で、ゆっくり腹を割って話し合えた良い時間でした。亡くなってから、自分と妹で化粧をしたり、母にマニュキュアをしたりしました。傍には看護師さんが居てくれて、すごく心強かったです。」そう言いながら、涙が目から沢山溢れていました。とても可愛らしい娘さんで、ずっとお母さんを胸に生きていました。「もうすぐお盆だね。お母さんに手を合わせたときに、私が宜しく言っていたよと、お伝えくださいね。出逢えて嬉しい。教えてくれて、ありがとうね。」彼女と握手をして、お別れしました。

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二回目の講演は、学生さんと職員の先生方々に向けて、お話をさせていただきました。「私は職人であることに誇りを持っている。」と言う話しを中心に、「生きていれば、後悔することは沢山あって、自分自身の無力感と戦うことも多い。でも、後悔や挫折は必ず自分の糧になり、その経験と共に生きることを決めたとき、経験したからこそ気付けたこと、支えてもらって、理解してもらえたときの喜びや温もりに出逢えて、そこから又、自分が求められること、やるべきことに向き合えることに深くつながります。」と言うお話を中心にさせていただきました。相手の話しを聴かせていただくときに、絶対に聞き漏らしてはいけない、背景や心の底を教えてくれる単語。見逃さず、聞き逃さず、気持ちに寄り添うことのお話を加え、90分のお話をさせていただきました。講演終了後に、追い掛けて来てくれた学生さんが居ました。一ヶ月前に亡くした、大好きなおばあちゃんのことを今日まで毎日考えていたと、お話を教えてくれました。彼のお話を聴きながら、「おばあちゃんは、全部あなたの気持ちを知っていると思うよ。大丈夫、大丈夫。」と、話しました。とっても深く、とっても癒された一日でした。今日の日に、ご縁をくださった藤原茂さんに、学院の皆さんに、講演にきてくださった皆さんに、深く感謝申し上げます。ありがとうございました。