2013年8月13日

迎え火、送り火

岩手県でも、まだまだ行っている地域の多い「迎え火、送り火」今日は迎え火を見に行こうと思っていたけれど、やはり仕事で行けなかった・・・。今年は大事な人を次々に亡くした、とても切ないお盆前でした。だからいっそう、見たかった。亡くなる前に、亡くなる人と「死」について話すことが、今年は去年よりもとても多い。相手はきっと、私がこの仕事をしているから、どんどん、お話しをしてくれるのだと思います。最初はとても切なかった。涙もどんどん出た。でも、会話の中で、ある時に教えてもらった。「人生観って一人一人違うんだよね。世の中の人はみんな、自分の理論が正しいと思って戦う人もいるけど、その人の人生なんだから、十人十色、違っていいんだよね。人生で一番大切なのは、心つながる人と笑いあえることなんだよ。」そう話の中で色々教えてもらって、大笑いすることも多かった。みんな、笑わせるのがとても上手でした。遺してもらえる言葉の意味は、一つ一つ本当に大きいと思う。死を迎える人とお話しする時間の中で、私はいつも自分の未熟な部分を沢山見付ける。教えてもらえるって、きっとこういうことなのかな?と気付く度に考える。私が出逢った死を迎える人達は、知識を超えたすごい世界に居ることが多い。到底、私はまだまだ、そこには辿り着けないだろうな、辿り着けるわけないか。だって、生きてきた本気度が違うもの。と圧倒されながら、そう思いながら教えてもらうことが、今年は特に多かったと思う。昔は評価を求める自分が居たと思う。でも今は、死を迎える沢山の人にお逢いして、「結局評価って、その人の世界観の中で計られるってことなのか、でもきっと、もっと難しいのは、自分も人のことを、どうのこうのと言うよりも、自分はどうなの?頑張りなさいよ、と思えることが大事なのかもしれないなぁ。」とお話しをさせていただいた色んなことを想い出しながら、そんなことを考えていたりする。とても大好きで尊敬していたおばあちゃんが言った。「願望を叶えようとする人は、おばあちゃんから見たらね、とても醜い。でも、思いに一生懸命向き合う人は、とても魅力的。深く葛藤して、悪口も言わず、もくもくと働いて来たよ。でも、やっぱり願望を叶えようとする自分も居たよ(笑)最高に格好悪かったなぁ(中略、失敗談)(爆笑)」なんとなく、人にお逢いして変わっていく自分が居る。今は、No.1より、Only1で良い。順位に入るより、枠外でいい。相手に何かを求めるより、自分が相手に何が出来るだろうかを考えている方がいい。そういう気持ちになるもんです。死とは、生きる生き方を教えてくれる。さて、送り火は見に行かなくちゃ。沢山の人達が帰って来てくれるお盆を、ちゃんと心で感じられるように。亡き、お一人お一人を思い出して手を合わさせていただきます。