2013年5月23日

八葉寺(はちようじ)

昨日の講習会で教えていただいた会津若松の風習です。

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空也上人がその昔、飢餓やその時代の事情で道端等で亡くなっていた遺骸を一ヶ所に集め、土に埋めて弔ったことから、この場が信仰の場所となったとの記述がありました。

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その時代から今の時代に遺る風習として、家族に死者が出ると、骨、髪の毛、爪、歯の一部を専用の小さな五輪塔に納め、新盆に当たる年の8月1日〜7日までの間の、お盆の前に家族みんなで八葉寺に詣でて小さな塔をお寺に納め、亡き家族がちゃんと家に帰って来れるように道を付けに行くのだそうです。今でもその時期は、大変お寺は混み合うのだそうです。

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階段の両脇に沢山の塔婆があるのが印象的でした。

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階段を上がり、下を望むと静寂な境内がありました。それぞれの土地に伝わる風習を知る度に、亡き家族とのつながる気持ちを大切にしている方々の気持ちを教えてもらうことが出来ます。その気持ちは時代を越えて、みんなが持ち続ける気持ちであること、遺された家族が、大切な家族を想い続けること、遺品の一部を納めた五輪塔を、納めるとされる阿弥陀堂の前でご縁をいただいた故人を想い出していました。昔の人は、どんな気持ちで南無阿弥陀仏と唱えたんだろう・・・。どんな気持ちで極楽浄土を大切に思い続けたんだろう・・・。そう思うと、胸がギュッとなる時間でした。