ある視点から見れば「雑談」
違う視点から見れば「想い出話」
前者は、
自分にとって価値のないものの表現。
後者は、
自分にとって価値のある事柄。
両方からの視点で話し合っても、
埒(らち)があかないだろうと思う。
価値観の柵を取り除くためには、
お互いがお互いを知ろうとし、
歩み寄ろうとすることが必須。
現場の中で話される内容とは、
亡くなったおじいちゃんが、
「貴様」と言う言葉を使い、
「悪い言葉に聞こえるかもしれないが、
実は丁寧語だぞと言っていた。
言葉って知ると、面白いですね。」
言葉の表現や意味を知ると言う、
作業に出会えたことで、
人の言葉の意味を知ろうとすることを、
おじいちゃんから学ばれたお孫さん。
「飼っていた鈴虫が全部逃げたと、
騒いでいた亡き、おばあちゃん。
みんなで探したけど見付からなくて、
なんとなく籠の中を見たら、
10匹全部居た。ただ鳴いていない、
それだけだった。」
老いて行く祖母には知恵がある。
でも、老いて行く体と生きていた、
大好きなおばあちゃん。
人にフォローしてもらうこともあり、
自分も誰かをフォローすることがある。
支え合う、共助の気持ちを、
おばあちゃんから学ばれたお孫さん。
雑談なのか、
想い出話なのか例えば、
「貴様」と言う言葉を聞いたり、
「鈴虫」がキーワードになり、
過去に帰る瞬間があるのが、「想い出」
人によってはどうでも良いと、
思えることかもしれないけれど、
人によっては大切なことがある、
それが生きると言うこと、
なのかもしれませんね。