2013年7月29日

静岡県静岡市にて

富士山と三保の松原が世界遺産に登録され、大変な賑わいの静岡県。登山に訪れる人達と、「登拝(とはい)」の目的で富士山に登る人達と様々です。登拝とは、昔から山を神様本体の御神体として考えて、死装束(全身白の着物などの衣類と杖、傘、ぞうりなど。)を身につけて正装とし、一人一人の思いを胸に、神様のお体に入らせていただくと考える信仰、神様のお身体に触れ、生きる力をいただくという、信仰の一つでした。富士山には天狗や山の精の、とても愉快で深い、知恵がいっぱいもらえる昔話がいくつもあります。大自然からの恵(めぐみ)のむかし話は、本当に素敵です。と、前置きが少し長くなってしまいましたが、「静岡市教育委員会、静岡市PTA連絡協議会」の皆様からお声掛けをいただいて、講演会に伺いました。

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講演30分前の、会場の様子です。企画して下さった学校の先生方々、父兄のみなさんが、「おもかげ復元師」と「おもかげ復元師の震災絵日記」を何度も読んでくださっていたということでした。嬉しかったぁ。ありがとうございます。

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「富士山は噴火するぞ‼」と、子供の頃から脅されて(笑)育った我々ですが、常に避難訓練や、防災の知識と意識を身につけてきました。今の子ども達にも、県や市が絶大な協力をしてくれて、防災と避難訓練を行って来ています。」など、大人の皆さんから教えていただきました。「小学校の時に、親を亡くしました。」と今までの事を色々と教えて下さる方がいました。「とても悲しいことでした。色んな事を考えて、生きてきました。でも、信頼出来る大人に出会えた時、「生きるという事は、自分の足で生きなければならない」と言う事と、「なんだかんだと言ったって、自分の人生は誰も変わってくれない。同じく、他の人の人生は自分も代わってあげられない。」と言うことに気が付きました。でも、こうやって生きてきて、言える事は一つなんです。「経験は、自分を育ててくれた」その中には、亡くした親が存在しています。人のせいにすると、気持ちは一時楽だけど、一歩も進めない。(笑)自分で考えて生きる事は大変だけど、大変な経験をする度に、仲間が増えていました。不思議なものですね。」過日の講演を依頼してくださった方は、事故でお子さんを亡くされていました。講演が終わってお別れの時、号泣しながら教えて下さいました。大切なお話しをいただいて、胸がいっぱいになりました。「お盆が、待ち遠しいですね。安心できる場所で、お子さんを思って、過ごして下さいね。きっと、また、お会いしましょうね。」そう言ってお別れしました。

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 「天女の羽衣伝説」が生まれた静岡県。海からの強い潮風により、長い年月をかけて、枝が見事になびいていました。静岡の皆さん、本当にお世話になりました。ありがとうございました‼一度このまま北上市に戻り、山形県、沖縄県、宮城県へと移動して講演に伺います。