2013年7月4日

質問にお答えします。

「お棺に入れられるものは?」「どんなきっかけで、何を思い出しますか?」「納棺の前は、どんな気持ちですか?」などなど、沢山のご質問をいただきました。昨日の納棺の時間に、氷川きよしさんのポスターをお棺の中に一緒に納めた。特大ポスターで、棺のサイズまで折り込むのが大変だった。大きな窓のスライドがするタイプの棺。覗くと、氷川きよしさんが見える。みんな、喜んだ。ご本人がリハビリの時にいつもかけていた曲が「ずんどこ節」と伺った。お棺に安置する前に、みんなで歌った。そして、お棺に移動後、みんなで泣いていた。年令によって、お棺に納めて差し上げる芸能人は様々。「好きだったから」「大切にしていた物」ご本人を思い、みんなが尽くす時間。昨日は葬儀担当さんが、お庭から何か持ってきた。外にいらしたご遺族とお話をして、あじさいをお棺に納めようと話してくれて。みんな、喜んだ。ご本人が毎年楽しみにしていたあじさい。日本には四季があって、季節毎のお花が、お棺に納められる。お花屋さんでお花を見たり、造花屋さんでお花を見たり、道を歩いていてお花を見付けたり。そのお花を見る度に、やっぱり納棺の時間にご縁をいただいた故人を思い出します。一件一件のご縁の思い出と共に、私も生かされていること、手を合わさずにはいられません。講演やセミナーの出張以外、会社にいる時は、事務的な仕事は全部夜に回して、出来るだけ現場に走る。復元納棺師としての使命が、深い時間を感じさせてくれるので、現場にただ走るのでなくて、今を生きていることに意識して、今しか出来ないことの難しさを出来るだけ形に、と研鑽しています。現場に行く時には、自分を緊張させて、集中力を高めながら、一つ一つのご遺族の言葉を伺います。今しか無い時間どからこそ、目の前の今を大切にできるように。そう、思っています。いただいた質問の答えになっていたかしら?o(^_-)O