午前中のリハーサルで穴澤雄介くんとドラマー高木將雄くんの演奏を聞きながら又、「音楽って、すごいなぁ。」と思っていました。会場には、沢山の子どもさんたち、全盲の方々も来場してくれていました。遠くは埼玉県からご参加下さった方も。穴澤雄介くんと一緒の楽屋でお話しをしながら、レパートリーに「ドラえもん」があることを教えてもらって、リクエスト‼そして、穴澤雄介くんに目が見えない方に、お話の中でどんな工夫をして伝えたら良いかを教えてもらった。
穴澤雄介くんが、演奏時間の中で自分の生い立ちについて、お話ししてくれました。彼は、全盲です。でも、何でも自分でやる、出来る。ホームには二回落ち、車には三回引かれ、防波堤から落ちたこともあったと教えてくれた。「それでも僕は生きている。」そう、話してくれた。「僕は、過去は変えられると思っています。今の自分が変われば、過去に起こった全てのこと、一つ一つの意味が変わってくる。人のせいにしたり、自分を受け容れてあげなければ、実は何も変わらないと思っています。」そう、話していた。「僕に障害があることで母が出て行ってしまい、父が男手一つで育ててくれた。父の会社が倒産して一時期父も居なくなった。でも、僕は父を許した。それは、こんな父でも僕にとっては大切な父で、僕を大切に思ってくれていることは変わっていなかったから。こういう経験をさせてもらったから、僕は演奏家になれたとも思う。音楽で人を元気付けたい。今度生まれて来ても、今のままで生まれて来たい。障害を持ったことで、気が付けることが沢山あるから。今のままでいい、同じ条件でいいとそう、思っています。」と、話してくれた。
ドラマーの高木將雄くんは、穴澤雄介くんの世話を自ら進んで動いていた。「僕は、穴澤さんが障がい者だから傍にいるわけではない。穴澤さんを尊敬していて大好きだから、一緒に居たい。」そう言っていた。幕が上がる前に、みんなで気持ちを整えた。会場は補助席も足りなくなり、立ち見も出ていて会場は超満員の300名弱の皆さんが、幕が上がるのを待っていてくれていた。コラボレーションをさせていただいたことで、私自身も随分学んだ。会場のお客さんの皆さんが、とても温かい雰囲気を作って下さって、良い時間でした。
サイン会では、お一人お一人の皆さんとお話しをさせていただきました。大切なご家族を亡くされた皆さん、子どもさんを亡くされた親御さん、親御さんを亡くされた子どもさんたち、お年寄りの皆さん、医療、福祉、教育関係、警察の、沢山の皆さんとお話し出来たこと、嬉しい時間でした。皆さんとお会い出来て、穴澤くんも、高木くんも、私も、とても嬉しかったです。ありがとうございました。
パセリの会の皆さん、渡邉さんに大変お世話になりました。ありがとうございました。日田市の講演会も、本日の講演会も、いのち新聞と子ども夢ハウスチラシの配布のご協力をいただきました。深く感謝申し上げます。穴澤くんも、高木くんも、「いのちの授業」で全国を回っているそうです。とても深くていい、授業なんだろうなぁと、思っています。元気をいっぱいくれる、そんなお二人でした。ちなみに、穴澤くんのギャグのセンスは抜群です。本人、「吉本に行きたかった」というくらい明るい人柄です。
穴澤雄介くんのCDは五枚出ています。NHK朝のラジオ番組の主題歌は(他にも多数)、彼の演奏曲です。本当に素晴らしい演奏家のお二人でした。
Posted on 2013/07/06 23:27 by 桜 代表