2014年1月11日

読書感想文

昨年伺ったある講演で、出逢った子が居ました。彼は、小学校六年生。企画者の方が「どうしても笹原さんの講演を聴きたいと言っている子が居ます。「医療者向けの講習会なんですが」と説明しましたが、どうしてもと言う事で、その熱意に許可をしました。」講習会の前に企画者の方から、嬉しそうにご報告をいただきました。せっかく来てくださったので、と言う事で、話の内容を少し噛み砕きながら、お話をさせていただきました。彼は、小学校六年生ですが色んな、壮絶な体験をしています。お天道様がきっと寄り添って、彼にしか出来ない使命を教えてくれているのかもしれないと、そう思いました。彼が読書感想文で賞を取ったそうです。それを拝読して、途中で涙で見えなくなってしまいました。ご紹介します。
「(前、中略)小学校四年生の時に、亡くなった◯◯の冷たい頬にさわらせてもらって、お別れをした経験がある。命がなくなるということを、その冷たさで実感した。でも、思い出はずっと心に残してある。それは悲しいものではなくて、とてもあたたかい思い出だ。(略)本当の復興とはどういうことなのか、ぼくは少し考えた。瓦礫の撤去、ボランティア、それくらいしか浮かばなかった。しかし、子どものぼくにはボランティアさえできないないでいるのが現実だ。それでも、この本を読んで少しだけ分かった。今は何もできなくても、この大震災を知り、心にいつまでも残しておくことが大事なんだと。これが、今のぼくにできることなんだと。ぼくは、これからも命の大切さ、やさしさを大事にしていきたい。」すごいなぁって思います。何がすごいって、自分を見つめていることが、すごいです。きっとたくさん悩んで、自分で自分に答えを出したんだなぁと、感動しました。生きていると、いっぱい色んな事があります。実は私も、いっぱいいっぱい、泣いて苦しんで生きてきました。でも、人生の中にも必ず虹が出ることがあります。私は、死の世界に生かしてもらっていて、死はその人の存在そのもので、死は、「いのち」について本当に色んな事を教えてくれます。彼が書いてくれた感想文を拝読して思ったこと。「東日本大震災で亡くなった人のこと、一人一人のその人生に気付き、意識して、見つめてくれているんだなぁ。」と思うと、涙が出てきてしまいました。本当にありがとう。「復元師になりたい」とは書いていなかったけど(笑)(≧∇≦)笹原さんは、君にとても大切なことを教えてもらい、勇気をもらいました!